画家・井澤元一と京都1
2021.12.4(土) 〜 2022.2.6(日)
井澤元一(1909-1998)は、京都市下京区にある木綿問屋の長男として生まれました。小学生の頃から油絵を描き始めた井澤は、画家の里見勝蔵や須田國太郎に師事し影響を受けながら、自己の絵画を模索し続けます。
京都に生まれ育った井澤がその後半生の重要なテーマとして選んだのは、京都の風景や祭礼でした。祇園祭を描いた《鉾》(1957年)を契機として、葵祭や時代祭、鞍馬の火祭やずいき祭、牛祭といった祭礼のほか、神社仏閣や洋風建築物など、京都に関連したモチーフへと傾斜していきます。それはまた、失われつつある日常の風景や土俗的精神を、井澤の筆を通して記録することでもありました。
本展では、初期から晩年までの絵画作品や資料を通して、京都をモチーフに描き続けた画家・井澤元一の軌跡を振り返ります。「京都人は、京都の風物を描くのに、なぜか抵抗を感じる」と述べた井澤の描く京都は、特定の時間や空間を超え、文化を紡ぐ人々の熱気と体臭、伝承が育む力を伝えます。
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日時:2021年12月17日(金)、2022年1月7日(金)
※各日とも14:00から「近代文化人ネットワーク―太田喜二郎の周辺―」のギャラリートークと合わせて1時間程度、展示室内にて行います。
※事前申込不要、当日の入場者に限ります。
※新型コロナウイルス感染予防のため変更する場合があります。
「近代文化人ネットワーク―太田喜二郎の周辺―」