古都点描 − 井澤元一がみた京都
2026.8.1(土) 〜 9.27(日)
井澤元一は1909年、京都市下京区にある木綿問屋の⻑男として生まれました。小学生の頃から独学で油彩画を始め、独立美術京都研究所に入所後は里見勝蔵や須田国太郎に師事、洋画家としての活動を開始します。戦前は独立美術協会を、戦後は自由美術家協会や主体美術協会を活動の場としながら、独自の表現を模索しました。
京都に生まれ育った井澤が後半生のモチーフに選んだのは、京都の風物や祭礼です。祇園祭の鉾を皮切りに、葵祭や時代祭、鞍馬の火祭ややすらい祭など、数々の祭礼を描きました。一方で、「京都人は、京都の風物を描くのに、なぜか抵抗を感じる」と述べる井澤の表現には、見慣れたものを描くことに対する無意識の葛藤が含まれています。うす塗りでありながらも、重厚な雰囲気の漂う絵画世界には、井澤のたどってきた軌跡と思想が込められています。
絶版となっていた『井澤元一画文集 古都点描』(1979年)が、今年度、新版として刊行されることになりました。本展では、『古都点描』の原画を一堂にご覧いただくほか、油彩作品、関連資料を通して、彼の表現とその時代を振り返ります。「古都」の風物を、井澤の視点からご覧いただく機会となれば幸いです。
井澤元一《公園の性格》1942年 京都府(京都文化博物館管理)
井澤元一《鉾》1957年、ギャルリー宮脇
井澤元一《三十三間堂 南大門》1975年、京都府(京都文化博物館管理)
井澤元一《やすらい祭》1983年、京都府(京都文化博物館管理)
井澤元一《祇園会の夜(「古都点描」より)》1979年、ギャルリー宮脇
井澤元一《牛祭の鬼面(「古都点描」より)》1979年、ギャルリー宮脇
井澤元一《同志社キャンパス(「古都点描」より)》1979年、ギャルリー宮脇
夕書房から、井澤元一画文集『新版 古都点描』を刊行します。
詳細につきましては、下記よりご確認ください。
https://www.sekishobo.com/kototenbyo/