KYOTOGRAPHIE2017 / ラファエル・ダラポルタ「ショーヴェ洞窟」
2017.03.14
京都を舞台に開催される、日本でも数少ない国際的な写真祭 「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」。国内外の重要作家の貴重な写真作品や写真コレクションが、趣のある歴史的建造物やモダンな近現代建築の空間に展示されます。
メインプログラムのひとつ、ラファエル・ダラポルタ「ショーヴェ洞窟」。
入念な調査とコンセプチュアルな手法で、多くの意欲作を発表してきたラファエル・ダラポルタは、現在もっとも注目される若手写真家の一人です。日本で初の作品披露となる本作は、ショーヴェ洞窟(フランス)を360度撮影したシリーズです。約36,000年前の世界最古のアートと言われる洞窟壁画が描かれた内部の空間が、ダラポルタの繊密なテクスチュアにより、4Kの超高画質モニターによる映像インスタレーション(音楽:原摩利彦)と、展開図を用いて再構成したプリントとで再現されます。
▲ラファエル・ダラポルタ「The elusive Chauvet – Pont-d’Arc Cave(Éditions Xavier
Barral) 」2016年 © Raphaël Dallaporta / Éditions Xavier BarralRaphaël
ラファエル・ダラポルタ Raphaël Dallaporta / 写真家(フランス)
1980年フランス生まれ。パリ第一大学およびゴブラン映像高等教育学校等で学ぶ。地雷を撮った静物写真の
シリーズ「Antipersonal」(2005)が世界的に評価され、以後、現代の隠された奴隷労働をテーマにした「Domestic Slavery」(2009)やドローンを使いアフガニスタンの地形を撮影して画像を再構成した「Ruin」(2013)等、意欲作を続けて発表。2010年にはICP(国際写真センター、ニューヨーク)より優れた若手作家に授与されるInfinity Awardを受賞している。