開催趣旨
1947年、ロバート・キャパ、アンリ・カルティエ=ブレッソン、ジョージ・ロジャー、デビッド・シーモアによって「写真家自身によってその権利と自由を守り、主張すること」を目的として写真家集団・マグナムは結成されました。以後、マグナムは20世紀写真史に大きな足跡を残す多くの写真家を輩出し、世界最高の写真家集団として今も常に地球規模で新しい写真表現を発信し続けています。
本展は、2014年12月から翌年4月までパリ市庁舎で開催され、大きな反響を呼んだ展覧会の海外巡回展として企画。マグナム・フォト設立70周年にあたり、60万点に及ぶ所属写真家の作品の中から、パリをテーマにした作品131点を選び展観するものです。
芸術の都・パリは多くの歴史的事件の舞台でもあり、かつ、写真術発明以来、常に「写真の首都」でもありました。20世紀の激動を最前線で見つめ続け、現代においても現在進行形の歴史をとらえ続けるマグナムの写真家たちが提示する豊穣なイメージは、都市とそこに生きる人々の歴史にとどまらず、写真表現の豊かさをも我々に提示してくれると同時に、世界を発見する驚きに満ちた写真家たちの視線を追体験させてくれます。
<出品作家/34名>
ロバート・キャパ、アンリ・カルティエ=ブレッソン、デビッド・シーモア、フィリップ・ハルスマン、ハーバート・リスト、エリオット・アーウィット、バート・グリン、エリック・レッシング、インゲ・モラス、マルク・リプー、ウェイン・ミラー、ルネ・ブリ、ブルース・デビッドソン、ニコラ・ティコミロフ、セルヒオ・ラレイン、ブルーノ・バルベイ、レオナード・フリード、ジョセフ・クーデルカ、リチャード・カルバー、ギィ・ル=ケレック、レイモン・ドゥパルドン、マルティーヌ・フランク、アバス、ハリー・グリエール、パトリック・ザックマン、マーティン・パー、ゲオルギィ・ピンカソフ、アレックス・マヨーリ、クリストファー・アンダーソン、ジェローム・セッシーニ、リチャード・カルバー、アレッサンドラ・サンギネッティ、パオロ・ペレグリン、トーマス・ドボルザック
(出品作家は変更する場合があります)
基本情報
- 会 期:
- 2017(平成29)年7月1日(土)~ 9月18日(月・祝) 69日間
※休館日:月曜日(祝日の場合は開館、翌日休館)、ただし7月24日(月)は臨時開館
※開室時間:10:00~18:00/金曜日は19:30まで(入場は閉室の30分前まで) - 会 場:
- 京都文化博物館 4階展示室
- 主 催:
- 京都府、京都文化博物館、京都新聞
- 後 援:
- アンスティチュ・フランセ関西、(公社)京都府観光連盟、(公社)京都市観光協会、NHK京都放送局、KBS京都、エフエム京都
- 企画制作:
- 株式会社コンタクト
- 入場料金:
- 一般1,000円(800円) 高大生600円(400円) 小中生300円(300円)
※( )内は前売および20名以上の団体料金
※チケットは京都文化博物館、チケットぴあ(Pコード768-322)、ローソンチケット
(Lコード58337)、セブンチケット、イープラスほか、京阪神の主要プレイガイドで販売。
内容と主な展示
第一部 マグナム・ビフォア・マグナム 1932—1944
▲ヨーロッパ広場 サン・ラザール駅
1932年 アンリ・カルティエ=ブレッソン
©Henri Cartier-Bresson / Magnum Photos
マグナムの創設メンバーであるロバート・キャパやアンリ・カルティエ=ブレッソン、デビッド・シーモアはマグナム設立以前から、時代の証言者として、歴史に名を残すことになる写真をすでにとらえていました。
第二部 復興の時代 1945—1959
▲パリ、1949年 エリオット・アーウィット
©Elliott Erwitt / Magnum Photos
パリ解放の勝利に沸き立つ興奮がおさまり、冷静になった人々が目の当たりにしたのは戦争で荒廃した街の姿でした。経済的にも厳しい状況が続く中、新しい体制が築かれて行く姿を紹介します。

▲凱旋門 1952年 ロバート・キャパ
©Robert Capa / International Center of Photography / Magnum Photos
第三部 スウィンギング・シックスティーズ 1960—1969
ミニスカート、ロック・ミュージック、ポップアート、ヌーベルヴァーグ・・・、60年代に入ると新しい世代が台頭、世界を席巻します。中世以来、「パリの胃袋」とされていたパリ中央卸売市場「レ・アール」の郊外移転計画は変わりゆくパリを象徴しています。社会に対する若者たちの怒りは、カルチェ・ラタンに端を発する学生運動という形で爆発し、ヴェトナム戦争反対運動と相俟って世界に波及しました。
第四部 多様化の時代へ 1970—1989
社会秩序の回復を求める声が高まる一方、慣習からの脱却を求める動きも活性化します。戦後の国際社会で重要な哲学的支柱を担ったジャン=ポール・サルトルはパリのアパートの一室で左派日刊紙「リベラシオン」を創刊し、男女平等を求める女性たちは街でデモ行進を繰り広げ、映画や演劇の世界でも新たな才能がパリで活躍し始めます。社会が多様化する中、写真家たちの表現方法も多様化していきます。
第五部 解体の時代 1990—2014
▲パリ、1996年 ゲオルギィ・ピンカソフ
©Gueorgui Pinkhassov / Magnum Photos
現代においてもパリは多くの人を惹きつけてやまない大都市であり続けています。一方で、現代を呼吸する写真家たちが提示するこの街のイメージからは、かつての「花の都」の面影を見つけることは難しくなってきます。写真というメディアが、技術の発展とともに、より写真家自身を表現するものになってきたこととも無縁ではないでしょう。また、インターネットの普及は「写真」そのものの在り方自体に大きな変革を迫ってきています。

▲パリ、2003年 クリストファー・アンダーソン
©Christopher Anderson / Magnum Photos
関連行事
同時開催:「近代京都へのまなざし-写真にみる都の姿-」
- 期 間:
- 2017年7月1日(土)~9月18日(月・祝)
- 会 場:
- 3階展示室
- 内 容:
- 近代化の歩みの中で、京都という都市に人々がどのような眼差しを注いできたか、写真とそこに写る被写体に関係する資料を合わせてご覧いただき、文化と歴史の都としての京都の姿を明らかにします。
その他
ホテル日航プリンセス京都 X パリ・マグナム写真展
世界最高の写真家集団マグナム・フォト創立70周年
“パリ・マグナム写真展” 鑑賞券付き ランチプラン
“パリ・マグナム写真展” とパリの香り漂う おしゃれなランチをお楽しみいただけるプランです。
- 実施期間:
- 2017年7月1日(土)〜9月18日(月・祝)
- 場 所:
- ホテル日航プリンセス京都 カフェ&ダイニング アンバーコート
- ランチタイム:
- 11:00~14:30
◆メニュー◆
・ビストロ風お惣菜の盛り合わせ“キッシュ・パテ・キャロットラペ”
・帆立貝のポアレ デュバリー風カリフラワーのムース“カフェ・ド・パリ”
・牛サーロインのグリエ ソース・ベルシー パリ12区の思い出…
・クラシックなデザート“ピーチメルバ”
・カフェ または 紅茶
お一人様 3,800円
※上記料金には、鑑賞券(一般)、税金、サービス料が含まれております。
※お食事前に「パリ・マグナム写真展」を鑑賞されるお客様は前もって
「カフェ&ダイニング アンバーコート」にてご精算ください。
鑑賞券をお渡しいたします。
夏のシャンパンフェア
鉄板焼 豊園
「デュヴァル・ルロワ・ブリュット・キュヴェ・パリNV 」
- 実施期間:
- 2017年7月1日(土)〜9月18日(月・祝)
- 料 金:
- グラス 2,000円
ボトル 13,000円
※いずれも税金・サービス料込 - →詳細はこちら