近衞家 王朝のみやび 陽明文庫の名宝8
2018.9.9(日) 〜 11.4(日)
京都市右京区に所在する公益財団法人陽明文庫には、平安時代以来の貴重な歴史資料が数多く収蔵されています。陽明文庫は、摂政・関白という朝廷の要職に就いた藤原氏五摂家の一つ、近衞家の御蔵を継承した機関で、平安時代から幕末にいたるまでの公家資料の一大宝庫です。
今回の展示では、これらの収蔵資料の中から、諸芸卓抜にして多識博学であった近衞家凞の書画を中心に、近衞家に伝わった王朝文化の世界をご紹介いたします。
近衛家凞(1667〜1736)は、父基凞と母常子内親王(後水尾天皇皇女)の間に生まれ、宝永6年(1709)の中御門天皇践祚によって摂政となりました。享保10 年(1725)、落飾して予楽院真覚虚舟と号し、ほかに墨如・青々林・吾楽軒・昭々堂・物外楼主人などの雅号を用いました。家凞は若くから学を好んで多識博学で知られ、また書画をはじめとする諸道に卓抜した才を発揮しました。
あわせて、前記のような才人を生み出した近衞家が1000 年以上にわたって伝えてきた藤原道長の日記「御堂関白記」や和歌・楽譜などの国宝・重要文化財も展示します。
本展が前近代公家文化の精髄に触れていただく機会となれば幸いです。
作品 | 時代 | 展示期間 | |
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国宝・ユネスコ「世界の記憶」 | 御堂関白記 自筆本 | 平安時代 | 前期・後期 |
国宝 | 歌合巻第六(十巻本) | 平安時代 | 前期 |
国宝 | 神楽和琴秘譜 | 平安時代 | 後期 |
重要文化財 | 四条宮歌合序 | 平安時代 | 後期 |
重要文化財 | 五絃琴譜 | 平安時代 | 前期 |
嬰児図(唐子図) | 江戸時代 | 通期 | |
墨竹図 | 江戸時代 | 通期 | |
予楽院臨書手鑑 | 江戸時代 | 通期 |
※事前申込み不要 当日の入場者に限ります。