近衞家 王朝のみやび 陽明文庫の名宝7
2017.8.26(土) 〜 10.22(日)
京都市右京区に所在する公益財団法人陽明文庫には、平安時代以来の貴重な歴史資料が数多く収蔵されています。陽明文庫は、摂政・関白という朝廷の要職に就いた藤原氏五摂家の一つ、近衞家の御蔵を継承した機関で、平安時代から幕末にいたるまでの公家資料の一大宝庫です。
今回の展示では、これらの収蔵資料の中から、書状・消息や日記を中心に、近衞家に伝わった王朝文化の世界をご紹介いたします。
陽明文庫には、藤原道長の自筆日記『御堂関白記』などの歴代の当主自身が記した資料のほかに、天皇をはじめとする様々な人物が記した手紙類や日記が伝わっています。
仮名の消息や漢文の書状は摂関と貴顕の華やかな交流をものがたり、近衞家の当主や家司が写し伝えた廷臣の日記や所領目録からは、儀式・事件や土地支配の記録を後世に伝えようとする意欲が感じられます。
これらの資料を通して、摂関をとりまく人々に思いを馳せる機会となれば幸いです。
指定等 | 資料名 | 制作時期 | 展示 |
---|---|---|---|
国宝・ユネスコ記憶遺産 | 御堂関白記 自筆本 | 平安時代 | 前期・後期 |
重要文化財 | 後朱雀天皇宸翰書状 | 平安時代 | 前期 |
重要文化財 | 平信範書状 | 平安時代 | 後期 |
重要文化財 | 永昌記 | 平安時代 | 前期・後期 |
重要文化財 | 愚昧記 | 平安時代・鎌倉時代 | 前期・後期 |
重要文化財 | 近衞家所領目録 | 室町時代 | 前期 |
重要文化財 | 宮城図 | 鎌倉時代 | 後期 |
※事前申し込み不要。参加無料。ただし当日の入場者に限ります。