近衞家 王朝のみやび 陽明文庫の名宝6
2016.10.15(土) 〜 12.11(日)
京都市右京区に所在する公益財団法人陽明文庫には、平安時代以来の貴重な歴史資料が数多く収蔵されています。陽明文庫は、摂政・関白という朝廷の要職に就いた藤原氏五摂家の一つ、近衞家の御蔵を継承した機関で、平安時代から幕末にいたるまでの公家資料の一大宝庫となっております。
今回の展示では、これらの収蔵資料の中から、詩懐紙・和歌懐紙を中心に、近衞家に伝わった王朝文化の世界をご紹介いたします。
懐紙(かいし)とは、ふところに入れておき必要に応じて使用する紙のことですが、とくに作文会の漢詩や和歌会の和歌を書く料紙に用いられ、その書式や紙の使い方が定められていきました。
陽明文庫には、天皇・摂関や彼等に仕える貴族達が自ら筆をとって記した懐紙や、平安時代の歌合を分類した『類聚歌合』等の韻文資料の優品が多数残されています。
藤原道長の自筆日記『御堂関白記』とあわせて、彼等が和歌や漢詩に籠めた“こころ”を感じ取って下さい。
■御堂関白記 自筆本 | 平安時代 | 国宝・ユネスコ記憶遺産 |
■熊野懐紙 藤原家隆筆 | 鎌倉時代 | 国宝 |
■熊野懐紙 寂蓮筆 | 鎌倉時代 | 国宝 |
■類聚歌合(廿巻本歌合) | 平安時代 | 国宝 |
■猪熊関白記紙背 詩懐紙 | 鎌倉時代 | 重要文化財 |