祇園祭-大船鉾復興記念展-
2014.8.7(木) 〜 10.19(日)
平成26年7月、大船鉾が復興され、祇園祭の山鉾巡行への参加を果たしました。大船鉾は元治元年(1864)の蛤御門の変に端を発する大火で本体などを焼失してしまいましたが、このほど150年ぶりに再建され、祇園祭山鉾巡行への参加となりました。大船鉾の復興は、鉾を出す四条町(京都市下京区新町通四条下ル)にとっての悲願であり、祇園祭にかかわる人びと、さらには京都全体にとっても慶事となりました。
大船鉾は、祇園祭の後祭巡行の最後を飾る鉾として、巡行の殿(しんがり)をつとめる役割を担ってきました。大火での大船鉾焼失以降、幕末から明治大正昭和と時代は移り変わり、この間に祇園祭にもさまざまな変遷がありました。昭和41年(1966)からは後祭巡行が前祭と合一され、およそ半世紀が過ぎましたが、この大船鉾の復興が契機となり、同じ年に後祭巡行が実に49年ぶりに復活されました。大船鉾復興と共に祇園祭にも新たな歴史が刻まれたのです。
本展覧会では、大船鉾を出す四条町の人びとが、復活のその日まで懸命に守り伝えた美しい懸装品などを紹介します。150年の時を経てよみがえった大船鉾の姿にふれ、また、祇園祭の歴史や文化の深さについてご堪能いただければ幸いです。
大船鉾は、室町時代にはその名が記録にあらわれる鉾です。天明8年(1788)の大火で一度焼失していますが、町衆の努力で文化元年(1804)に復興を遂げています。ところが、幕末の元治元年(1864)に再び大火に見舞われ、鉾本体や装飾品の一部を焼失してしまうのです。その後、明治3年(1870)に祇園祭で唐櫃巡行を行ない、鉾の復活を期しますが、それから長い年月を耐えねばなりませんでした。
大船鉾を出す四条町では、平成9年(1997)にお囃子を復活し、平成19年(2007)には居祭りを再開、そして平成24年(2012)には唐櫃巡行を行ない、復興の機運はいよいよ盛り上がりを見せました。そして平成26年、大船鉾は150年の時を経て祇園祭に帰ってきたのです。
平成26年8月7日(木)- 10月19日(日)
前期展示:8月7日(木)- 9月15日(月・祝)
後期展示:9月18日(木)- 10月19日(日)
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)
○ただし9月22日(月)は臨時開館します
○9月17日(水)は展示替えのため休室します
大金幣 | 文化10年 (1813) | 前期 |
後懸幕 緋地龍文様綴錦 | 文化4年 (1807) | 前期 |
天水引幕 金地雲龍文様錦 | 江戸時代後期 | 後期 |
一番水引幕 緋羅紗地波濤龍文様刺繍 二番水引幕 窓絵唐草文様綴錦 | 江戸時代後期 | 前期 |
艫屋形欄縁下水引幕 緋羅紗地鳳凰文様刺繍 | 江戸時代後期 | 後期 |
舵 緋羅紗地波濤龍文様刺繍 | 明治4年 (1871) | 前期 |
神功皇后御天冠 | 後期 | |
緋地縮緬腹帯 | 宝暦13 (1763) | 後期 |
*展示資料は都合により変更する場合がございます
会場:京都文化博物館 2階総合展示室「京のまつり」
主催/京都府、京都文化博物館
協力/公益財団法人四条町大船鉾保存会・公益財団法人祇園祭山鉾連合会