京都府内の学校所在資料展―「京一中」・「府一」・「京二中」のたからもの―
2020.9.19(土) 〜 12.6(日)
学校所在資料には豊かな価値があります。しかし日本全国を見渡すと、学校の統廃合をはじめ様々な要因によって、その資料が消失・散逸の危機に瀕している場合も少なくありません。そこで京都文化博物館では、京都府内の学校に収蔵・利用・継承されてきた貴重な資料の紹介を2016年、2018年と、学校教員や生徒、地域組織のみなさまと協力しておこなってまいりましたが、今年度も同じ趣旨から展覧会を企画いたしました。
とりわけ今年度は、日本ではじめての(旧制)中学校である京都府中学(現・京都府立洛北高等学校)の開校から150年、京都府第二中学校(現・京都府立鳥羽高等学校)の開校から120年、公立女学校の草分けたる新英学校及女紅場(現・京都府立鴨沂高等学校)が現在の荒神口に校地を移して120年と、京都府の旧制中等教育の代表的存在がいずれも記念の年を迎えます。そこで、本展覧会では旧制中等学校由来の品々に着目するとともに、現在のそれぞれの学校での保管や利用の様子をご紹介いたします。
中央に校章、四隅に京都を象徴する四神が飾られている。
京一中創設期から利用された「高等教育用」器具。湯川秀樹や朝永振一郎らもこれで学んだことだろう。
正課外の活動などが記される。当時の学校活動を彷彿とさせる内容の記事が多数掲載されている。
現在は“甲子園”で知られる野球大会の第1回優勝記念旗。
明治の開校翌年の創部から昭和の閉校時まで47年間におよぶ野球部の全記録。
鴨沂高校図書室書庫での蔵書印調査の様子 京都府立鴨沂高等学校提供
教員と生徒によって幕末維新の頃の書物と教育の変遷が明らかになってきた。
学友会誌(明治時代)、試験問題(明治時代)、東華録(江戸時代)、雑字類篇(江戸時代)、
全国中等学校優勝野球大会 第一回優勝記念旗(大正時代)、
野球部記(明治〜昭和時代)ほか