小牧源太郎展
2019.1.5(土) 〜 3.3(日)
小牧源太郎(1906-1989)は、京丹後市大宮町にあるちりめん問屋の第三子として生まれました。「巴里新興美術展覧会」(1933年、京都市勧業会館)や「須田国太郎展」(1934年、大礼記念京都美術館)を通して絵画に惹かれた小牧は、1935(昭和10)年、29歳で独立美術京都研究所に入所し、急速に画家としての資質を開花していきます。シュルレアリスムへの関心が高まった1930年代、戦争から敗戦へと至る1940年代を経て、小牧の作品は極めて土俗的なイメージとなって現れます。
目には見えないことや、社会から見捨てられたものの中にこそ重要なことが隠れていると考えていた小牧は、精神分析学や民間信仰に特別な興味を持ちました。特異なモチーフが摩訶不思議な形へと変容し、見るものを現実社会とは異なる世界へと導きます。
本展では、主に京都府が所蔵する初期から晩年までの小牧作品と、京都市美術館が所蔵する代表作《民族系譜学》(1937年)や《民族病理学(祈り)》(1937年)を通して、その個性豊かな画業の一端をご紹介します。驚くほど精緻に作り込まれた画面構成にもご注目いただければ幸いです。
作者 | 作品 | 年代 | 所蔵 |
---|---|---|---|
小牧源太郎 | 城崎風景 | 1935年 | 京都府(京都文化博物館管理) |
裸婦習作 | 1936年 | 京都府(京都文化博物館管理) | |
民族系譜学 | 1937年 | 京都市美術館 | |
民族病理学(祈り) | 1937年 | 京都市美術館 | |
郷愁を訴う(倦怠) (集団制作《浦島物語》より) | 1937年 | 京都市美術館 | |
多義図形 | 1940年 | 京都市美術館 | |
木の葉仏 | 1945年 | 京都府(京都文化博物館管理) | |
塞の神図 | 1951年 | 京都府(京都文化博物館管理) | |
花・鼻・羽根・ナルチスムス | 1953年 | 京都府 | |
影絵日記 | 1957年 | 京都府(京都文化博物館管理) | |
エスピリト・サント No.7- 11 | 1959年 | 京都府(京都文化博物館管理) | |
アルマ No.17 | 1962年 | 京都府 | |
妙法掌蔵間人華鬘日輪相呪 | 1969年 | 京都府(京都文化博物館管理) | |
景観No.10 | 1970年 | 京都府(京都文化博物館管理) | |
景観80 No.5 | 1980年 | 京都府(京都文化博物館管理) | |
八つ目に非ず遠目 | 1981年 | 京都府(京都文化博物館管理) | |
パット・パルマ No.6 | 1983年 | 京都府(京都文化博物館管理) | |
大仙院の石庭(盛砂) | 1986年 | 京都府(京都文化博物館管理) | |
須田国太郎 | 戸外の静物 | 1941年 | 京都府(京都文化博物館管理) |
北脇昇 | 海上へ(好奇) (集団制作《浦島物語》より) | 1937年 | 京都市美術館 |
※その他、資料類
※ホームページからのお申し込みは締め切りました。若干お席に余裕がありますので、ご希望の方は当日受付にお申し出ください。