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    Title

    祇園祭-役行者山えんのぎょうじゃやまの名宝-

    Date

    2018.1.20(土) 〜 4.1(日)

    会場: 2階総合展示室

    役行者の霊験譚に取材した意匠をもつ山

    京都市中京区室町通三条上ルの役行者町から祇園祭の山鉾巡行に出される役行者山は、役行者が大峰山と葛城山の間に橋を架けようとしたという逸話に取材した山です。山には役行者のほか葛城神(かつらぎしん)と一言主神(ひとことぬしのかみ)の3体の御神体人形が搭載されており、役行者の霊験にまつわる物語が展開されています。
    役行者山は、室町時代の応仁・文明の乱(1467〜1477)が起こる以前から祇園祭の山鉾巡行に参加しているという長い歴史を重ねてきた山で、数々の優品が伝来している事でも知られています。例えば登り龍を絽刺刺繍で描いた旗二枚を継ぎ合わせて作られた見送や、唐子嬉遊図を綴織で表現した水引などは出色の品です。そのほかに、数々の飾金具の優品が伝え残されているのも役行者山の特色のひとつです。
    今回の展示を通じて役行者山に伝来した品々の素晴らしさに触れていただくと共に、祇園祭の山鉾にまつわる歴史や文化の奥深さの一端を感じていただければ幸いです。

    役行者の霊験譚と役行者山

    役行者山には、修験道の開祖として名高い役行者が、行場のある大峰山と葛城山の間に石の橋を架けようとしたという逸話を元に場面構成がなされています。役行者山の上には、役行者を中央にして斧を持った鬼の姿の一言主神(ひとことぬしのかみ)と女神像の葛城神(かつらぎしん)が両脇に立ちます。逸話では、役行者が鬼神(一言主神)を使役して橋を架けさせようとしますが、一言主神は自身の醜悪な姿を恥じて夜しか働かなかったので、役行者は一言主神を折檻したというものです。
    この伝説には後日談があり、役行者の折檻に耐えかねた一言主神は、天皇に役行者が謀反を企んでいると讒言して、橋架工事を止めさせてしまったのだといいます。役行者山町では、鬼の姿をした一言主神の像を「前鬼さん」とも呼んでいます。

    基本情報

    会期
    2018(平成30)年1月20日(土)〜4月1日(日)
    前期展示 1月20日(土)〜2月25日(日)
    後期展示 2月28日(水)〜4月1日(日)
    休館日
    毎週月曜日(祝日の場合は翌日)
    会場
    2階総合展示室 京のまつり
    開室時間
    10:00~19:30(入室は19:00まで)
    入場料
    一般500円、大学生400円、高校生以下無料
    *上記料金で、3階フィルムシアターもご覧いただけます。
    主催
    京都府、京都文化博物館
    協力
    公益財団法人役行者山保存会、公益財団法人祇園祭山鉾連合会


    主な出品資料

    資料名時代指定等展示期間
    前懸 三点継(中)牡丹に胡蝶図(左右)波濤飛龍文様 綴織17世紀前半重要有形民俗文化財後期
    後懸 四点継(左右)波濤飛龍文様(上)牡丹梅・雲龍文様(中)鶴波濤文様 綴織18世紀前半重要有形民俗文化財後期
    胴懸 雲龍波濤図 綴織17世紀前半重要有形民俗文化財前期
    見送 登龍図 絽刺刺繍17世紀後半重要有形民俗文化財前期
    見送 草花額唐婦人嬉遊図 綴織17世紀前半重要有形民俗文化財後期
    見送 草花額唐婦人嬉遊図 綴織 /裏隠し(上)波濤に鳥刺繍補子継合(下)桔梗木瓜鳥兜文様 錦昭和61年(1986)
    復元新調/江戸時代中〜後期
    重要有形民俗文化財後期
    水引 唐子嬉遊図 綴織 西山勘七作文化18年(1811)重要有形民俗文化財後期
    役行者衣裳 白地菱襷文様唐織 小袖重要有形民俗文化財前期
    役行者衣裳角帽子 二重蔓牡丹唐草文様金襴 天保10年(1839)重要有形民俗文化財前期
    役行者衣裳袈裟 天保10年(1839)重要有形民俗文化財前期
    葛城神衣裳 紅白段菊唐草文様唐織 小袖嘉永4年(1851)重要有形民俗文化財前期
    一言主神衣裳 鱗に仏具文様唐織 小袖嘉永4年(1851)重要有形民俗文化財後期
    役行者所持物(金銅鍍金錫杖頭・経巻・中啓)重要有形民俗文化財前期
    葛城神所持物(宝具・中啓)重要有形民俗文化財前期
    一言主神所持物(飾太刀・斧・赤頭・中啓)飾太刀は元禄15年(1702)銘重要有形民俗文化財後期
    蓮華唐草文様面袋(安楽庵裂)額装16世紀中頃後期
    雲龍輪宝木瓜巴紋様鍍金金具付き欄縁昭和4年(1929)重要有形民俗文化財前期
    角飾金具 二十八宿図文様鍍金江戸時代後期重要有形民俗文化財前期
    角飾金具 三十六獣角金物江戸時代後期重要有形民俗文化財前期
    見送上部鍍金飾金具(弦月松・月兎文様・日輪牡丹・日鳥文様)明治29年(1896)重要有形民俗文化財後期
    見送上部飾金具(宝珠)文化6年(1809)頃前期
    動物文様鍍金見送裾飾金具江戸時代後期重要有形民俗文化財後期
    轅先金具江戸時代後期(ただし4点のみ昭和4年に修復)重要有形民俗文化財後期
    旧欄縁角金具江戸時代中期前期
    旧欄縁角金具文化6年(1809)頃前期
    旧角飾金具文化6年(1809)頃後期
    金銅製灯籠江戸時代後期後期
    くじ箱明治37年(1904)通期
    役行者御神号「南無神変大菩薩」写嘉永7年(1854)前期

    *出品する資料は全て公益財団法人役行者山保存会の所蔵品です。
    *都合により展示資料を変更する場合があります。
    *前期展示=平成30年1月20日(土)〜2月25日(日)
     後期展示=平成30年2月28日(水)〜4月1日(日)

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