千總460年の歴史 ―京都老舗の文化史―
2015.1.6(火) 〜 2.11(水・祝)
弘治元年(1555)に法衣業を創始した初代千切屋與三右衛門(西村貞喜)を祖とする㈱千總は、2015年に創業460年を迎えます。千切屋惣左衛門家は、三代千切屋與三右衛門の分家筋にあたり、寛文12(1672)年貞道は宗左衛門と称して家を構えました。
千切屋の一門は江戸時代に衣棚町を中心に興隆し、惣左衛門家は主に東本願寺を中心に法衣(織)を取り扱い、江戸中期頃から友禅(染)も手掛けるようになりました。
明治期、天皇の東幸や周辺の公卿の東京移転、廃仏毀釈や閉鎖に追い込まれる寺などの社会の大きな変動の中で、京都の産業界は生き残りの模索を余儀なくされます。漢学者三国幽眠の息子・直篤は、養子となって十二代西村總左衛門となり、この大変動の窮地において、新しいビロード友禅などの技術によって新境地を開き、海外博覧会にも出品してその名を広く知らしめました。
本展は、10年前に行った「千總コレクション 京の優雅」の第二弾として、千總の歴史に焦点をあて、京の老舗の460年の足跡を明らかにするとともに、千總の所有する優れたコレクションを展示します。
両会場ともに月曜日(祝日は開館、翌日休館)
京都府、京都文化博物館、千總、京都新聞
(株)千吉商店、千切屋治兵衞(株)
(株)大伸社
1 千切屋の創始
2 法衣商からの創業
3 近代の変革
1)博覧会への参画 2)京都画壇との連携 3)衣装とデザイン
4 昭和から現代へ
第一会場 |
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■ 千切台 弘化2年墨書(千吉商店蔵) |
■ 春日大宮若宮御祭礼図 (千總蔵) |
■ 西村氏系図 (千總蔵) |
■ 蹴鞠 柿葛袴免状 正徳4 (千總蔵) |
■ 装束法衣貼交帖 (千總蔵) |
■ 保津川図屏風 円山応挙筆 重要文化財 (千總蔵) |
■ 写生図巻 円山応挙筆 重要文化財 (千總蔵) |
■ 大津唐崎図屏風 岸竹堂筆 (千總蔵) |
■ 猛虎図屏風 岸竹堂 (千總蔵) |
■ 元禄舞図屏風 神坂雪佳筆 (千總蔵) |
■ 小袖各種 江戸時代~明治時代 (千總蔵) |
■ 霰松文様打掛(14代西村總左衛門夫人衣装) 昭和13 (千總蔵) |
第二会場 |
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■ 薔薇に孔雀図刺繍掛幅 十二代西村總左衛門 明治15 (三の丸尚蔵館蔵) |
■ 嵐山春秋図刺繍屏風 十二代西村總左衛門 明治23 (三の丸尚蔵館蔵) |
■ 修学院離宮図天鵞絨友禅掛幅 十二代西村總左衛門 明治27(三の丸尚蔵館蔵) |
■ 嵐図天鵞絨友禅掛幅 十二代西村總左衛門 明治36(三の丸尚蔵館蔵) |
平成26年1月9日(金)、1月23日(金)
*両日午後6時から展示室内にて行います。
事前申し込み不要、当日の入場者に限ります。