池大雅展 大雅からのたより
2025.7.19(土) 〜 9.21(日)
京都文化博物館では平成7年から、20年以上にわたり毎年「池大雅展」を開催してきました。その契機は、池大雅美術館から平成6年・25年の2度にわけてすべてのコレクションが京都府へと寄贈されたことにあります。池大雅美術館は、昭和34年京都市西京区に設立されました。所蔵品は大雅と妻・玉瀾に関するもので、書画だけでなく書簡や関係資料、大雅が使用していたとされる珍しい品に及びます。その後美術館は平成25年に閉館しますが、「コレクションを広く公開し、研究に役立ててほしい」という意向を受け、京都府への寄贈が決定しました。
現在「池大雅美術館コレクション」と呼称しているこれらの品々から、今年度は大雅の書簡を中心にご紹介します。とくに、縄手古門前下ルにあった薬屋・赤萬の主人井上泰山と大雅のゆかりを示す資料を展示しています。赤萬にかかっていた看板は大雅の揮毫になるもので、京都の人々にはとくに有名なものだったとされます。その貴重な下書きから、大雅のユーモラスな一面を垣間見ていただきたいと思います。