古写真と絵葉書で巡る京の名所
2025.2.1(土) 〜 2.14(金)
*一時休室:2月15日(土)~3月19日(水)
日本に写真術が伝わった江戸末期の写真は一部の写真師のみが撮影可能でした。しかし、技術や機材の進歩により明治後期からは写真が市井に普及しました。乾板写真により屋外の撮影が可能になったことで、好事家や写真師は日本の風景を撮影するようになりました。このような写真は明治33年(1900)に私製葉書の使用が認可されたことでうまれた絵葉書にも用いられました。絵葉書の登場により人々が安価に写真を鑑賞することが可能になり、人々の中で写真に写された風景を楽しむ文化が確立されていきます。
本展では明治後期から昭和初期の写真と絵葉書に残された京の名所の姿をご紹介します。
日本において、絵葉書は明治33年(1900)に私製葉書の使用が認可されたことで誕生しました。絵葉書が普及した当時の写真は白黒のもののみでしたが、写真に色をのせた着色写真を使用することで色彩豊かな写真の絵葉書もありました。
乾板写真が普及した明治後期からは、名所をはじめとした日本の風景が写真におさめられるようになりました。また、記録としての写真だけではなく、芸術表現としての写真が撮影されるようになりました。本展においても水墨画や水彩画のような趣のある写真や、主題の精緻なシルエットを捉えた写真を展示いたします。