シュルレアリスムと京都
2023.12.23(土) 〜 2024.2.18(日)
20世紀最大の芸術運動「シュルレアリスム」。フランスに始まり各地の芸術、思想、文化に影響を及ぼした運動は、やがて京都を拠点とする画家たちをも魅了します。
京都の画家たちでシュルレアリスム的表現が試みられるようになったのは、「海外超現実主義作品展」が京都に巡回した1937年頃のことです。北脇昇や小牧源太郎、今井憲一、松崎政雄ら、独立美術京都研究所や新日本洋画協会に所属する一部の画家を中心に、複数の画家が参加する「集団制作」や、実験の数々を展示する部屋「超現実主義観測室」の設置など、先鋭的なシュルレアリスムの実験を繰り返します。しかしながら戦況の悪化は、シュルレアリスムを模索する京都の画家たちをも追い詰めていきます。困難な時代に描かれた作品は、画家たちの切実な思いや思想がにじみ出たものへと変容し、戦後へと引き継がれていきます。
本展では、京都におけるシュルレアリスムの受容と展開の軌跡に迫ると同時に、シュルレアリスムが京都の画家たちにもたらした影響とその可能性を探ります。