雛人形名品展 2023
2023.2.11(土・祝) 〜 4.9(日)
底冷えの厳しい京都でも、立春を過ぎると春の気配が感じられるようになりますね。
本年も、京都府所蔵の雛人形より選りすぐった名品をご紹介いたします。
雛人形は、紙で作った「形代」(かたしろ)が起源であると考えられています。紙で人の形を作って体を撫でて、いろいろな穢れをこの形代にうつし、災いを免れるよう願ったということです。中国で、旧暦3月3日の上巳(じょうし)の日に、川で身を洗って穢れをはらう習慣があったものをとり入れたものだといわれます。
いっぽう、小さな女の子がお人形で遊ぶのは少なくとも平安時代からあったようで、「源氏物語」に、若紫が人形で遊んでいる場面があります。このお人形遊びと、形代がいつしかいっしょになって、江戸時代初期(17世紀)くらいから、現在のような雛祭の習慣になったといわれています。
時代が流れるとともに、雛人形にはいろいろな様式が現れました。
公家の男女の姿をリアルに表現したとされる有職雛、江戸の人々に愛された古今雛など、それぞれの雛人形の魅力を楽しんでいただけたら幸いです。