「創造のためのアーカイヴ」企画として、3月1日〜4日はエイゼンシュテイン生誕120周年を記念した「ナウム・クレイマン氏特別講演会+上映会」と「映画保存・復元・公開についてのワークショップ−イタリア、韓国、日本」を開催します。
– ロシアにおける日本年 ГОД ЯПОНИИ В РОССИИ –
<エイゼンシュテイン生誕120周年記念>ナウム・クレイマン氏特別講演会+上映会
ロシアの国立ゴス・フィルムフォンドで映画保存を担当したのち、ロシア国立映画博物館を創設、初代館長として2015年まで務めていた映画研究者ナウム・クレイマン氏はエイゼンシュタインの研究でも知られています。今回はエイゼンシュテイン生誕120周年を記念し、クレイマン氏の講演とともに、ロシア映画、そしてロシアのアーカイヴ活動に関係する3作品を上映します。
エイゼンシュテイン監督の代表作の一つである『イワン雷帝』(1944〜45)。そして、日本では失われ見ることが出来ないとされていましたがゴス・フィルモフォンドが保存していた戦前の名作『何が彼女をそうさせたか』(1930)を活弁付きで上映。加えて、戦前にロシア映画に影響を受け、京都で製作された名作『狂った一頁』(1926)をフィルムで上映します。日本の2作品は、レンガ造り建築の重要文化財である当館別館・旧日本銀行京都支店で無料上映します。
会 場: 京都文化博物館別館ホール、3階フィルムシアター
日 時: 2018年3月2日(金)、3日(土)
料 金: <3月2日プレ上映> 無料
<3月3日講演と上映> 総合展入館料(一般500円、大学生400円、高校生以下無料)
主 催: 京都文化博物館
協 力: 国際交流基金、東京大学文学部人文社会系研究科、
東京国立近代美術館フィルムセンター、おもちゃ映画ミュージアム
助 成: 平成29年度文化芸術振興費補助金(美術館・歴史博物館重点分野推進支援事業)
3月2日
13:30〜作品プレ上映会
会場:別館ホール <入場無料>
『狂った一頁』
1926年衣笠映画連盟作品(サウンド版・59分)
/監督:衣笠貞之助
3月2日
18:30〜 作品上映と活弁+ピアノ伴奏
会場:別館ホール <入場無料>
『何が彼女をそうさせたか』
1930年帝国キネマ長瀬作品(英語字幕版・78分)/監督:鈴木重吉
■弁 士:片岡一郎氏
2002年、澤登翠に入門。国内外で活動。公演を行った国は米、独、伊、仏、中をはじめとして17ヵ国。2016年に活動写真弁士として戦後初の歌舞伎座出演を果たした。これまで公演した無声映画は約350本。無声映画フィルム発掘にも取り組んでおり『Our Pet』『私のパパさんママが好き』『忠臣蔵』等のロストフィルムを発見した。
■ピアノ伴奏:鳥飼りょう氏
関西在住のサイレント映画伴奏者。ピアノ、パーカッション等を演奏。全ジャンルの映画に即興で伴奏をつけ、これまでに演奏した作品数は400以上。国内外での映画祭のほか、オーケストラへの客演やダンスとの即興演奏にも取り組むなど、多彩な活動を展開。いま最も上映会で演奏する伴奏者のうちの一人。
3月3日
13:30〜 作品上映
会場:3階フィルムシアター <総合展示入館料が必要>
『イワン雷帝』
1930年帝国キネマ長瀬作品(英語字幕版・78分)/監督:鈴木重吉
第1部 1944年アルマアタ中央合同撮影所(ロシア語・日本語字幕・99分)/監督:セルゲイ・エイゼンシュテイン
第2部 1945年アルマアタ中央合同撮影所・モスフィルム(ロシア語・日本語字幕・85分)/監督:セルゲイ・エイゼンシュテイン
(東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵作品)
3月3日
16:45〜講演会
会場:3階フィルムシアター <総合展示入館料が必要>
ナウム・クレイマン氏(元ロシア国立中央映画博物館館長、映画研究者)
■講 師:ナウム・クレイマン氏 Naum Kleiman
1937年、ベッサラビア(現モルドヴァ共和国)生まれ。1961年、国立映画保存所(ゴスフィルモフォンド)に就職。エイゼンシュテインの専門家として、エイゼンシュテイン監督の作品の修復、復元、「エイゼンシュテイン全集全6巻」の編集と注釈に携わる。エイゼンシュテインの家博物館館長、ロシア国立中央映画博物館館長を歴任。2014年退職。全ロシア国立映画大学名誉教授。ロシア国内における各国の優れた映画の紹介、海外におけるソ連・ロシア映画の紹介に貢献。
■司 会:大平陽一氏(天理大学国際学部教授)
■通 訳:吉岡ゆき氏
■コーディネーター:楯岡求美氏(東京大学文学部人文社会系研究科准教授)
東京大学准教授。専門はロシア演劇、ロシア・ソ連文化論。主な論文は「メイエルホリドの演劇性-チェーホフ、コメディア・デラルテとの出会い」(『講座 文学5 演劇とパフォーマンス』岩波書店)、「ナルキッソスの水に映る街 -劇場都市ペテルブルグ」(『創像都市ペテルブルグ -歴史・科学・文化』北海道大学出版会)など。
3月3日
18:30〜 作品上映
『知られざる「イワン雷帝」 エイゼンシュテイン生誕100年記念』
1998年ゴスフィルモフォンド制作(34分・ロシア語版・日本語字幕)監督/ナウム・クレイマン、ナタリヤ・ヤコヴレヴァ、ヴァレリー・ボセンコ
セルゲイ・エイゼンシュテイン生誕100年を記念してゴスフィルモフォンドが制作した『イワン雷帝』のドキュメンタリー。アーカイヴに保存され、未公開だったフィルムも使われている。
「映画保存・復元・公開についてのワークショップ−イタリア、韓国、日本」
映画アーカイヴの世界にもデジタル化、ネットワーク化の波が押し寄せてきているが、このような大きな変動期にこそ、映画文化の何を伝えようとするのか?、何か忘れていないか?、アーキヴィストはデジタルという一つの手法に振り回されること無く、戦略的に取り組む必要がある。今回のワークショップでは、フィルムアーカイヴ活動に長い歴史を持つイタリア、韓国からゲストを招き、その現状を聞くとともに、日本で行われている実際のデジタル復元のオペレーションを再現する。
会 場: 京都文化博物館3階フィルムシアター、別館ホール
日 時: <プレ上映>2018年3月1日(木)、<ワークショップ>3月4日(日)
料 金: <プレ上映> 無料
<ワークショップ> 総合展入館料(一般500円、大学生400円、高校生以下無料)
主 催: 京都文化博物館
協 力: 京都大学人文科学研究所、チネテカ・ディ・ボローニャ、韓国映像資料院、
(株)KADOKAWA、(株)IMAGICA、(株)IMAGICAウェスト
後 援: イタリア文化会館-大阪
助 成: 平成29年度文化芸術振興費補助金(美術館・歴史博物館重点分野推進支援事業)
3月1日
13:30〜 作品上映
会場:別館ホール <入場無料>
『地獄門』(4Kデジタル復元版)
1953年大映京都作品(カラー・88分)/監督:衣笠貞之助/出演:長谷川一夫、京マチ子、山形勲
「平家物語」や「源平盛衰記」などで語り継がれた、袈裟と盛遠の物語を題材にした菊池寛の戯曲「袈裟の良人」が原作。色彩指導に洋画家の和田三造を起用して平安時代の色彩(和色)の再現に努めた。本作は第7回カンヌ国際映画祭でパルム・ドール、第27回アカデミー賞で名誉賞と衣裳デザイン賞を受賞した。
3月4日
13:30〜 作品上映
会場:3階フィルムシアター <総合展示入館料が必要>
【セミナー1 ボローニャでの取組 上映+解説】
【重要】チェチーリア・チェンチャレッリ氏の講演は、欧州の大雪のため講師が到着することができず、キャンセルとなりました。ご了承ください。
イントロダクション「イタリア初期映画におけるスター女優について」
小川佐和子氏(映画研究者、京都大学人文科学研究所助教)
■講 師:小川佐和子氏
京都大学人文科学研究所助教。専門は映画史。ヨーロッパ、アメリカ、日本の初期映画を中心に、世紀転換期からモダニズムにおける映画と諸芸術の交流を研究する。主な著書・論文は『映画の胎動:一九一〇年代の比較映画史』(人文書院)、「初期日本映画における外国映画のリメイク:『憲兵モエビウス』から『大尉の娘』へ」(『リメイク映画の創造力』水声社)など。
●上映作品
『Rapsodia Satanica サタン狂想曲』
1917年イタリア・デジタル復元版ジャパンプレミア(イタリア語版・45分)/監督:ニーノ・オキシリア
●講 演
【重要】チェチーリア・チェンチャレッリ氏の講演は、欧州の大雪のため講師が到着することができず、キャンセルとなりました。ご了承ください。
「ボローニャ復元映画祭(イル・チネマ・リトロヴァート)とチネテーカ・ディ・ボローニャ:上映の歴史における文化政策」
マリアン・レヴィンスキー・シュトロイリ氏(ボローニャ復元映画祭キュレイター)
■講 師:マリアン・レヴィンスキー・シュトロイリ氏 Mariann Lewinsky Sträuli
日本映画研究者としてキャリアを開始し、現在はボローニャ復元映画祭共同ディレクターを勤め、初期サイレント映画部門を担当。2004年以降、毎年「百年前の映画特集」のキュレーションを行い、未知の映画フィルムの発見と再評価に従事。20年にわたり、16ミリのホーム・ムービーからフランク・ボーゼージ監督の『秘密』、リダ・ボレッリ初主演作の『されどわが愛は死なず』まで、数多くの映画フィルムの発掘と復元に携わる。デジタル化導入以降は、同映画祭にてカーボンアークの光源によるオリジナル・プリントの上映を手がけ、過去の実際の視覚体験を現在に伝えている。
「映画復元の諸問題:迷宮へのガイドブック」
チェチーリア・チェンチャレッリ氏(チネテカ・ディ・ボローニャ映画復元担当)
■講 師:チェチーリア・チェンチャレッリ氏Cecilia Cenciarelli
2000年よりチネテーカ・ディ・ボローニャに勤め、現在は研究プロジェクト部門長およびボローニャ復元映画祭幹部。チャップリン・プロジェクトでは、デジタル化をはじめ、カタロギング、一次資料およびスティル写真の研究、全作品の復元、国際的な展示会および出版に携わった。現在はキートン・プロジェクトの指揮をとる。2007年以降、マーティン・スコセッシの世界映画プロジェクトの代表となり、ブラジル、トルコ、セネガル、フィリピン、アルメニア、モロッコ、インドといった世界各国の危機に瀕した映画遺産の保存と復元に従事している。
3月4日
16:45〜 作品上映
【セミナー2 韓国での取組】
鄭琮樺氏(チョン・ジョンファ・ 韓国映像資料院主任研究員)
■講 師:鄭琮樺氏
韓国映像資料院主任研研究員(2003〜現在)。慶熙大学演劇映画学科兼任教授(2008〜現在)。2014年11月から2016年11月まで2年間京都大学人文科学研究所のJSPS外国人特別研究員として活動。著書には『韓国映画100年史:その誕生からグローバル展開まで』(明石書店、2017)の他。
「『誤発弾』(1961、兪賢穆)のデジタル復元過程と今後の課題」
■講 師:金琦晧氏
韓国映像資料院パジュ保存センター研究員(2005〜現在)。2007年から2016年まで『下女』(1960) 『誤発弾』(1961)など17編の映画フィルムのデジタル復元プロジェクトを担当。フィルムサウンドのデジタル化および復元の領域でも50篇以上の作品を担当する。
3月4日
19:00〜 作品上映
【セミナー3 日本での取組】
「クラシック映画のデジタル修復〜映画『地獄門』を題材に〜」
衣笠貞之助監督が1953年に大映京都で製作し、カンヌ国際映画祭でグランプリを獲得した『地獄門』の復元過程を、担当したIMAGICAの技術者が実演を交えて解説。
(株)IMAGICA映像事業本部プロダクション部アーカイブグループ 新井陽子氏・中村謙介氏
■講 師:新井陽子氏・中村謙介氏
デジタルレストレーション業務を担当。現在レストレーションスーパーバイザー。チームとして、累計5,000本以上の映画やアニメーション、ドキュメンタリーなど幅広いジャンルの作品の修復を担当。デジタルレストレーション用のシステム設計やワークフロー提案なども行っている。
両イベントともに事前申込み不要、先着順
3月2日
13:30〜作品プレ上映会会場:別館ホール <入場無料>
『狂った一頁』
1926年衣笠映画連盟作品(サウンド版・59分)
/監督:衣笠貞之助
3月2日
18:30〜 作品上映と活弁+ピアノ伴奏
会場:別館ホール <入場無料>
『何が彼女をそうさせたか』
1930年帝国キネマ長瀬作品(英語字幕版・78分)/監督:鈴木重吉
■弁 士:片岡一郎氏
2002年、澤登翠に入門。国内外で活動。公演を行った国は米、独、伊、仏、中をはじめとして17ヵ国。2016年に活動写真弁士として戦後初の歌舞伎座出演を果たした。これまで公演した無声映画は約350本。無声映画フィルム発掘にも取り組んでおり『Our Pet』『私のパパさんママが好き』『忠臣蔵』等のロストフィルムを発見した。
■ピアノ伴奏:鳥飼りょう氏
関西在住のサイレント映画伴奏者。ピアノ、パーカッション等を演奏。全ジャンルの映画に即興で伴奏をつけ、これまでに演奏した作品数は400以上。国内外での映画祭のほか、オーケストラへの客演やダンスとの即興演奏にも取り組むなど、多彩な活動を展開。いま最も上映会で演奏する伴奏者のうちの一人。
3月3日
13:30〜 作品上映
会場:3階フィルムシアター <総合展示入館料が必要>
『イワン雷帝』
1930年帝国キネマ長瀬作品(英語字幕版・78分)/監督:鈴木重吉
第1部 1944年アルマアタ中央合同撮影所(ロシア語・日本語字幕・99分)/監督:セルゲイ・エイゼンシュテイン
第2部 1945年アルマアタ中央合同撮影所・モスフィルム(ロシア語・日本語字幕・85分)/監督:セルゲイ・エイゼンシュテイン
(東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵作品)
3月3日
16:45〜講演会
会場:3階フィルムシアター <総合展示入館料が必要>
ナウム・クレイマン氏(元ロシア国立中央映画博物館館長、映画研究者)
■講 師:ナウム・クレイマン氏 Naum Kleiman
1937年、ベッサラビア(現モルドヴァ共和国)生まれ。1961年、国立映画保存所(ゴスフィルモフォンド)に就職。エイゼンシュテインの専門家として、エイゼンシュテイン監督の作品の修復、復元、「エイゼンシュテイン全集全6巻」の編集と注釈に携わる。エイゼンシュテインの家博物館館長、ロシア国立中央映画博物館館長を歴任。2014年退職。全ロシア国立映画大学名誉教授。ロシア国内における各国の優れた映画の紹介、海外におけるソ連・ロシア映画の紹介に貢献。
■司 会:大平陽一氏(天理大学国際学部教授)
■通 訳:吉岡ゆき氏
■コーディネーター:楯岡求美氏(東京大学文学部人文社会系研究科准教授)
東京大学准教授。専門はロシア演劇、ロシア・ソ連文化論。主な論文は「メイエルホリドの演劇性-チェーホフ、コメディア・デラルテとの出会い」(『講座 文学5 演劇とパフォーマンス』岩波書店)、「ナルキッソスの水に映る街 -劇場都市ペテルブルグ」(『創像都市ペテルブルグ -歴史・科学・文化』北海道大学出版会)など。
3月3日
18:30〜 作品上映
『知られざる「イワン雷帝」 エイゼンシュテイン生誕100年記念』
1998年ゴスフィルモフォンド制作(34分・ロシア語版・日本語字幕)監督/ナウム・クレイマン、ナタリヤ・ヤコヴレヴァ、ヴァレリー・ボセンコ
セルゲイ・エイゼンシュテイン生誕100年を記念してゴスフィルモフォンドが制作した『イワン雷帝』のドキュメンタリー。アーカイヴに保存され、未公開だったフィルムも使われている。
「映画保存・復元・公開についてのワークショップ−イタリア、韓国、日本」
映画アーカイヴの世界にもデジタル化、ネットワーク化の波が押し寄せてきているが、このような大きな変動期にこそ、映画文化の何を伝えようとするのか?、何か忘れていないか?、アーキヴィストはデジタルという一つの手法に振り回されること無く、戦略的に取り組む必要がある。今回のワークショップでは、フィルムアーカイヴ活動に長い歴史を持つイタリア、韓国からゲストを招き、その現状を聞くとともに、日本で行われている実際のデジタル復元のオペレーションを再現する。
会 場: 京都文化博物館3階フィルムシアター、別館ホール
日 時: <プレ上映>2018年3月1日(木)、<ワークショップ>3月4日(日)
料 金: <プレ上映> 無料
<ワークショップ> 総合展入館料(一般500円、大学生400円、高校生以下無料)
主 催: 京都文化博物館
協 力: 京都大学人文科学研究所、チネテカ・ディ・ボローニャ、韓国映像資料院、
(株)KADOKAWA、(株)IMAGICA、(株)IMAGICAウェスト
後 援: イタリア文化会館-大阪
助 成: 平成29年度文化芸術振興費補助金(美術館・歴史博物館重点分野推進支援事業)
3月1日
13:30〜 作品上映
会場:別館ホール <入場無料>
『地獄門』(4Kデジタル復元版)
1953年大映京都作品(カラー・88分)/監督:衣笠貞之助/出演:長谷川一夫、京マチ子、山形勲
「平家物語」や「源平盛衰記」などで語り継がれた、袈裟と盛遠の物語を題材にした菊池寛の戯曲「袈裟の良人」が原作。色彩指導に洋画家の和田三造を起用して平安時代の色彩(和色)の再現に努めた。本作は第7回カンヌ国際映画祭でパルム・ドール、第27回アカデミー賞で名誉賞と衣裳デザイン賞を受賞した。
3月4日
13:30〜 作品上映
会場:3階フィルムシアター <総合展示入館料が必要>
【セミナー1 ボローニャでの取組 上映+解説】
【重要】チェチーリア・チェンチャレッリ氏の講演は、欧州の大雪のため講師が到着することができず、キャンセルとなりました。ご了承ください。
イントロダクション「イタリア初期映画におけるスター女優について」
小川佐和子氏(映画研究者、京都大学人文科学研究所助教)
■講 師:小川佐和子氏
京都大学人文科学研究所助教。専門は映画史。ヨーロッパ、アメリカ、日本の初期映画を中心に、世紀転換期からモダニズムにおける映画と諸芸術の交流を研究する。主な著書・論文は『映画の胎動:一九一〇年代の比較映画史』(人文書院)、「初期日本映画における外国映画のリメイク:『憲兵モエビウス』から『大尉の娘』へ」(『リメイク映画の創造力』水声社)など。
●上映作品
『Rapsodia Satanica サタン狂想曲』
1917年イタリア・デジタル復元版ジャパンプレミア(イタリア語版・45分)/監督:ニーノ・オキシリア
●講 演
【重要】チェチーリア・チェンチャレッリ氏の講演は、欧州の大雪のため講師が到着することができず、キャンセルとなりました。ご了承ください。
「ボローニャ復元映画祭(イル・チネマ・リトロヴァート)とチネテーカ・ディ・ボローニャ:上映の歴史における文化政策」
マリアン・レヴィンスキー・シュトロイリ氏(ボローニャ復元映画祭キュレイター)
■講 師:マリアン・レヴィンスキー・シュトロイリ氏 Mariann Lewinsky Sträuli
日本映画研究者としてキャリアを開始し、現在はボローニャ復元映画祭共同ディレクターを勤め、初期サイレント映画部門を担当。2004年以降、毎年「百年前の映画特集」のキュレーションを行い、未知の映画フィルムの発見と再評価に従事。20年にわたり、16ミリのホーム・ムービーからフランク・ボーゼージ監督の『秘密』、リダ・ボレッリ初主演作の『されどわが愛は死なず』まで、数多くの映画フィルムの発掘と復元に携わる。デジタル化導入以降は、同映画祭にてカーボンアークの光源によるオリジナル・プリントの上映を手がけ、過去の実際の視覚体験を現在に伝えている。
「映画復元の諸問題:迷宮へのガイドブック」
チェチーリア・チェンチャレッリ氏(チネテカ・ディ・ボローニャ映画復元担当)
■講 師:チェチーリア・チェンチャレッリ氏Cecilia Cenciarelli
2000年よりチネテーカ・ディ・ボローニャに勤め、現在は研究プロジェクト部門長およびボローニャ復元映画祭幹部。チャップリン・プロジェクトでは、デジタル化をはじめ、カタロギング、一次資料およびスティル写真の研究、全作品の復元、国際的な展示会および出版に携わった。現在はキートン・プロジェクトの指揮をとる。2007年以降、マーティン・スコセッシの世界映画プロジェクトの代表となり、ブラジル、トルコ、セネガル、フィリピン、アルメニア、モロッコ、インドといった世界各国の危機に瀕した映画遺産の保存と復元に従事している。
3月4日
16:45〜 作品上映
【セミナー2 韓国での取組】
鄭琮樺氏(チョン・ジョンファ・ 韓国映像資料院主任研究員)
■講 師:鄭琮樺氏
韓国映像資料院主任研研究員(2003〜現在)。慶熙大学演劇映画学科兼任教授(2008〜現在)。2014年11月から2016年11月まで2年間京都大学人文科学研究所のJSPS外国人特別研究員として活動。著書には『韓国映画100年史:その誕生からグローバル展開まで』(明石書店、2017)の他。
「『誤発弾』(1961、兪賢穆)のデジタル復元過程と今後の課題」
■講 師:金琦晧氏
韓国映像資料院パジュ保存センター研究員(2005〜現在)。2007年から2016年まで『下女』(1960) 『誤発弾』(1961)など17編の映画フィルムのデジタル復元プロジェクトを担当。フィルムサウンドのデジタル化および復元の領域でも50篇以上の作品を担当する。
3月4日
19:00〜 作品上映
【セミナー3 日本での取組】
「クラシック映画のデジタル修復〜映画『地獄門』を題材に〜」
衣笠貞之助監督が1953年に大映京都で製作し、カンヌ国際映画祭でグランプリを獲得した『地獄門』の復元過程を、担当したIMAGICAの技術者が実演を交えて解説。
(株)IMAGICA映像事業本部プロダクション部アーカイブグループ 新井陽子氏・中村謙介氏
■講 師:新井陽子氏・中村謙介氏
デジタルレストレーション業務を担当。現在レストレーションスーパーバイザー。チームとして、累計5,000本以上の映画やアニメーション、ドキュメンタリーなど幅広いジャンルの作品の修復を担当。デジタルレストレーション用のシステム設計やワークフロー提案なども行っている。
両イベントともに事前申込み不要、先着順
3月2日
18:30〜 作品上映と活弁+ピアノ伴奏会場:別館ホール <入場無料>
『何が彼女をそうさせたか』
1930年帝国キネマ長瀬作品(英語字幕版・78分)/監督:鈴木重吉
■弁 士:片岡一郎氏
2002年、澤登翠に入門。国内外で活動。公演を行った国は米、独、伊、仏、中をはじめとして17ヵ国。2016年に活動写真弁士として戦後初の歌舞伎座出演を果たした。これまで公演した無声映画は約350本。無声映画フィルム発掘にも取り組んでおり『Our Pet』『私のパパさんママが好き』『忠臣蔵』等のロストフィルムを発見した。
■ピアノ伴奏:鳥飼りょう氏
関西在住のサイレント映画伴奏者。ピアノ、パーカッション等を演奏。全ジャンルの映画に即興で伴奏をつけ、これまでに演奏した作品数は400以上。国内外での映画祭のほか、オーケストラへの客演やダンスとの即興演奏にも取り組むなど、多彩な活動を展開。いま最も上映会で演奏する伴奏者のうちの一人。
3月3日
13:30〜 作品上映
会場:3階フィルムシアター <総合展示入館料が必要>
『イワン雷帝』
1930年帝国キネマ長瀬作品(英語字幕版・78分)/監督:鈴木重吉
第1部 1944年アルマアタ中央合同撮影所(ロシア語・日本語字幕・99分)/監督:セルゲイ・エイゼンシュテイン
第2部 1945年アルマアタ中央合同撮影所・モスフィルム(ロシア語・日本語字幕・85分)/監督:セルゲイ・エイゼンシュテイン
(東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵作品)
3月3日
16:45〜講演会
会場:3階フィルムシアター <総合展示入館料が必要>
ナウム・クレイマン氏(元ロシア国立中央映画博物館館長、映画研究者)
■講 師:ナウム・クレイマン氏 Naum Kleiman
1937年、ベッサラビア(現モルドヴァ共和国)生まれ。1961年、国立映画保存所(ゴスフィルモフォンド)に就職。エイゼンシュテインの専門家として、エイゼンシュテイン監督の作品の修復、復元、「エイゼンシュテイン全集全6巻」の編集と注釈に携わる。エイゼンシュテインの家博物館館長、ロシア国立中央映画博物館館長を歴任。2014年退職。全ロシア国立映画大学名誉教授。ロシア国内における各国の優れた映画の紹介、海外におけるソ連・ロシア映画の紹介に貢献。
■司 会:大平陽一氏(天理大学国際学部教授)
■通 訳:吉岡ゆき氏
■コーディネーター:楯岡求美氏(東京大学文学部人文社会系研究科准教授)
東京大学准教授。専門はロシア演劇、ロシア・ソ連文化論。主な論文は「メイエルホリドの演劇性-チェーホフ、コメディア・デラルテとの出会い」(『講座 文学5 演劇とパフォーマンス』岩波書店)、「ナルキッソスの水に映る街 -劇場都市ペテルブルグ」(『創像都市ペテルブルグ -歴史・科学・文化』北海道大学出版会)など。
3月3日
18:30〜 作品上映
『知られざる「イワン雷帝」 エイゼンシュテイン生誕100年記念』
1998年ゴスフィルモフォンド制作(34分・ロシア語版・日本語字幕)監督/ナウム・クレイマン、ナタリヤ・ヤコヴレヴァ、ヴァレリー・ボセンコ
セルゲイ・エイゼンシュテイン生誕100年を記念してゴスフィルモフォンドが制作した『イワン雷帝』のドキュメンタリー。アーカイヴに保存され、未公開だったフィルムも使われている。
「映画保存・復元・公開についてのワークショップ−イタリア、韓国、日本」
映画アーカイヴの世界にもデジタル化、ネットワーク化の波が押し寄せてきているが、このような大きな変動期にこそ、映画文化の何を伝えようとするのか?、何か忘れていないか?、アーキヴィストはデジタルという一つの手法に振り回されること無く、戦略的に取り組む必要がある。今回のワークショップでは、フィルムアーカイヴ活動に長い歴史を持つイタリア、韓国からゲストを招き、その現状を聞くとともに、日本で行われている実際のデジタル復元のオペレーションを再現する。
会 場: 京都文化博物館3階フィルムシアター、別館ホール
日 時: <プレ上映>2018年3月1日(木)、<ワークショップ>3月4日(日)
料 金: <プレ上映> 無料
<ワークショップ> 総合展入館料(一般500円、大学生400円、高校生以下無料)
主 催: 京都文化博物館
協 力: 京都大学人文科学研究所、チネテカ・ディ・ボローニャ、韓国映像資料院、
(株)KADOKAWA、(株)IMAGICA、(株)IMAGICAウェスト
後 援: イタリア文化会館-大阪
助 成: 平成29年度文化芸術振興費補助金(美術館・歴史博物館重点分野推進支援事業)
3月1日
13:30〜 作品上映
会場:別館ホール <入場無料>
『地獄門』(4Kデジタル復元版)
1953年大映京都作品(カラー・88分)/監督:衣笠貞之助/出演:長谷川一夫、京マチ子、山形勲
「平家物語」や「源平盛衰記」などで語り継がれた、袈裟と盛遠の物語を題材にした菊池寛の戯曲「袈裟の良人」が原作。色彩指導に洋画家の和田三造を起用して平安時代の色彩(和色)の再現に努めた。本作は第7回カンヌ国際映画祭でパルム・ドール、第27回アカデミー賞で名誉賞と衣裳デザイン賞を受賞した。
3月4日
13:30〜 作品上映
会場:3階フィルムシアター <総合展示入館料が必要>
【セミナー1 ボローニャでの取組 上映+解説】
【重要】チェチーリア・チェンチャレッリ氏の講演は、欧州の大雪のため講師が到着することができず、キャンセルとなりました。ご了承ください。
イントロダクション「イタリア初期映画におけるスター女優について」
小川佐和子氏(映画研究者、京都大学人文科学研究所助教)
■講 師:小川佐和子氏
京都大学人文科学研究所助教。専門は映画史。ヨーロッパ、アメリカ、日本の初期映画を中心に、世紀転換期からモダニズムにおける映画と諸芸術の交流を研究する。主な著書・論文は『映画の胎動:一九一〇年代の比較映画史』(人文書院)、「初期日本映画における外国映画のリメイク:『憲兵モエビウス』から『大尉の娘』へ」(『リメイク映画の創造力』水声社)など。
●上映作品
『Rapsodia Satanica サタン狂想曲』
1917年イタリア・デジタル復元版ジャパンプレミア(イタリア語版・45分)/監督:ニーノ・オキシリア
●講 演
【重要】チェチーリア・チェンチャレッリ氏の講演は、欧州の大雪のため講師が到着することができず、キャンセルとなりました。ご了承ください。
「ボローニャ復元映画祭(イル・チネマ・リトロヴァート)とチネテーカ・ディ・ボローニャ:上映の歴史における文化政策」
マリアン・レヴィンスキー・シュトロイリ氏(ボローニャ復元映画祭キュレイター)
■講 師:マリアン・レヴィンスキー・シュトロイリ氏 Mariann Lewinsky Sträuli
日本映画研究者としてキャリアを開始し、現在はボローニャ復元映画祭共同ディレクターを勤め、初期サイレント映画部門を担当。2004年以降、毎年「百年前の映画特集」のキュレーションを行い、未知の映画フィルムの発見と再評価に従事。20年にわたり、16ミリのホーム・ムービーからフランク・ボーゼージ監督の『秘密』、リダ・ボレッリ初主演作の『されどわが愛は死なず』まで、数多くの映画フィルムの発掘と復元に携わる。デジタル化導入以降は、同映画祭にてカーボンアークの光源によるオリジナル・プリントの上映を手がけ、過去の実際の視覚体験を現在に伝えている。
「映画復元の諸問題:迷宮へのガイドブック」
チェチーリア・チェンチャレッリ氏(チネテカ・ディ・ボローニャ映画復元担当)
■講 師:チェチーリア・チェンチャレッリ氏Cecilia Cenciarelli
2000年よりチネテーカ・ディ・ボローニャに勤め、現在は研究プロジェクト部門長およびボローニャ復元映画祭幹部。チャップリン・プロジェクトでは、デジタル化をはじめ、カタロギング、一次資料およびスティル写真の研究、全作品の復元、国際的な展示会および出版に携わった。現在はキートン・プロジェクトの指揮をとる。2007年以降、マーティン・スコセッシの世界映画プロジェクトの代表となり、ブラジル、トルコ、セネガル、フィリピン、アルメニア、モロッコ、インドといった世界各国の危機に瀕した映画遺産の保存と復元に従事している。
3月4日
16:45〜 作品上映
【セミナー2 韓国での取組】
鄭琮樺氏(チョン・ジョンファ・ 韓国映像資料院主任研究員)
■講 師:鄭琮樺氏
韓国映像資料院主任研研究員(2003〜現在)。慶熙大学演劇映画学科兼任教授(2008〜現在)。2014年11月から2016年11月まで2年間京都大学人文科学研究所のJSPS外国人特別研究員として活動。著書には『韓国映画100年史:その誕生からグローバル展開まで』(明石書店、2017)の他。
「『誤発弾』(1961、兪賢穆)のデジタル復元過程と今後の課題」
■講 師:金琦晧氏
韓国映像資料院パジュ保存センター研究員(2005〜現在)。2007年から2016年まで『下女』(1960) 『誤発弾』(1961)など17編の映画フィルムのデジタル復元プロジェクトを担当。フィルムサウンドのデジタル化および復元の領域でも50篇以上の作品を担当する。
3月4日
19:00〜 作品上映
【セミナー3 日本での取組】
「クラシック映画のデジタル修復〜映画『地獄門』を題材に〜」
衣笠貞之助監督が1953年に大映京都で製作し、カンヌ国際映画祭でグランプリを獲得した『地獄門』の復元過程を、担当したIMAGICAの技術者が実演を交えて解説。
(株)IMAGICA映像事業本部プロダクション部アーカイブグループ 新井陽子氏・中村謙介氏
■講 師:新井陽子氏・中村謙介氏
デジタルレストレーション業務を担当。現在レストレーションスーパーバイザー。チームとして、累計5,000本以上の映画やアニメーション、ドキュメンタリーなど幅広いジャンルの作品の修復を担当。デジタルレストレーション用のシステム設計やワークフロー提案なども行っている。
両イベントともに事前申込み不要、先着順
3月3日
13:30〜 作品上映会場:3階フィルムシアター <総合展示入館料が必要>
『イワン雷帝』
1930年帝国キネマ長瀬作品(英語字幕版・78分)/監督:鈴木重吉
第1部 1944年アルマアタ中央合同撮影所(ロシア語・日本語字幕・99分)/監督:セルゲイ・エイゼンシュテイン
第2部 1945年アルマアタ中央合同撮影所・モスフィルム(ロシア語・日本語字幕・85分)/監督:セルゲイ・エイゼンシュテイン
(東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵作品)
3月3日
16:45〜講演会
会場:3階フィルムシアター <総合展示入館料が必要>
ナウム・クレイマン氏(元ロシア国立中央映画博物館館長、映画研究者)
■講 師:ナウム・クレイマン氏 Naum Kleiman
1937年、ベッサラビア(現モルドヴァ共和国)生まれ。1961年、国立映画保存所(ゴスフィルモフォンド)に就職。エイゼンシュテインの専門家として、エイゼンシュテイン監督の作品の修復、復元、「エイゼンシュテイン全集全6巻」の編集と注釈に携わる。エイゼンシュテインの家博物館館長、ロシア国立中央映画博物館館長を歴任。2014年退職。全ロシア国立映画大学名誉教授。ロシア国内における各国の優れた映画の紹介、海外におけるソ連・ロシア映画の紹介に貢献。
■司 会:大平陽一氏(天理大学国際学部教授)
■通 訳:吉岡ゆき氏
■コーディネーター:楯岡求美氏(東京大学文学部人文社会系研究科准教授)
東京大学准教授。専門はロシア演劇、ロシア・ソ連文化論。主な論文は「メイエルホリドの演劇性-チェーホフ、コメディア・デラルテとの出会い」(『講座 文学5 演劇とパフォーマンス』岩波書店)、「ナルキッソスの水に映る街 -劇場都市ペテルブルグ」(『創像都市ペテルブルグ -歴史・科学・文化』北海道大学出版会)など。
3月3日
18:30〜 作品上映
『知られざる「イワン雷帝」 エイゼンシュテイン生誕100年記念』
1998年ゴスフィルモフォンド制作(34分・ロシア語版・日本語字幕)監督/ナウム・クレイマン、ナタリヤ・ヤコヴレヴァ、ヴァレリー・ボセンコ
セルゲイ・エイゼンシュテイン生誕100年を記念してゴスフィルモフォンドが制作した『イワン雷帝』のドキュメンタリー。アーカイヴに保存され、未公開だったフィルムも使われている。
「映画保存・復元・公開についてのワークショップ−イタリア、韓国、日本」
映画アーカイヴの世界にもデジタル化、ネットワーク化の波が押し寄せてきているが、このような大きな変動期にこそ、映画文化の何を伝えようとするのか?、何か忘れていないか?、アーキヴィストはデジタルという一つの手法に振り回されること無く、戦略的に取り組む必要がある。今回のワークショップでは、フィルムアーカイヴ活動に長い歴史を持つイタリア、韓国からゲストを招き、その現状を聞くとともに、日本で行われている実際のデジタル復元のオペレーションを再現する。
会 場: 京都文化博物館3階フィルムシアター、別館ホール
日 時: <プレ上映>2018年3月1日(木)、<ワークショップ>3月4日(日)
料 金: <プレ上映> 無料
<ワークショップ> 総合展入館料(一般500円、大学生400円、高校生以下無料)
主 催: 京都文化博物館
協 力: 京都大学人文科学研究所、チネテカ・ディ・ボローニャ、韓国映像資料院、
(株)KADOKAWA、(株)IMAGICA、(株)IMAGICAウェスト
後 援: イタリア文化会館-大阪
助 成: 平成29年度文化芸術振興費補助金(美術館・歴史博物館重点分野推進支援事業)
3月1日
13:30〜 作品上映
会場:別館ホール <入場無料>
『地獄門』(4Kデジタル復元版)
1953年大映京都作品(カラー・88分)/監督:衣笠貞之助/出演:長谷川一夫、京マチ子、山形勲
「平家物語」や「源平盛衰記」などで語り継がれた、袈裟と盛遠の物語を題材にした菊池寛の戯曲「袈裟の良人」が原作。色彩指導に洋画家の和田三造を起用して平安時代の色彩(和色)の再現に努めた。本作は第7回カンヌ国際映画祭でパルム・ドール、第27回アカデミー賞で名誉賞と衣裳デザイン賞を受賞した。
3月4日
13:30〜 作品上映
会場:3階フィルムシアター <総合展示入館料が必要>
【セミナー1 ボローニャでの取組 上映+解説】
【重要】チェチーリア・チェンチャレッリ氏の講演は、欧州の大雪のため講師が到着することができず、キャンセルとなりました。ご了承ください。
イントロダクション「イタリア初期映画におけるスター女優について」
小川佐和子氏(映画研究者、京都大学人文科学研究所助教)
■講 師:小川佐和子氏
京都大学人文科学研究所助教。専門は映画史。ヨーロッパ、アメリカ、日本の初期映画を中心に、世紀転換期からモダニズムにおける映画と諸芸術の交流を研究する。主な著書・論文は『映画の胎動:一九一〇年代の比較映画史』(人文書院)、「初期日本映画における外国映画のリメイク:『憲兵モエビウス』から『大尉の娘』へ」(『リメイク映画の創造力』水声社)など。
●上映作品
『Rapsodia Satanica サタン狂想曲』
1917年イタリア・デジタル復元版ジャパンプレミア(イタリア語版・45分)/監督:ニーノ・オキシリア
●講 演
【重要】チェチーリア・チェンチャレッリ氏の講演は、欧州の大雪のため講師が到着することができず、キャンセルとなりました。ご了承ください。
「ボローニャ復元映画祭(イル・チネマ・リトロヴァート)とチネテーカ・ディ・ボローニャ:上映の歴史における文化政策」
マリアン・レヴィンスキー・シュトロイリ氏(ボローニャ復元映画祭キュレイター)
■講 師:マリアン・レヴィンスキー・シュトロイリ氏 Mariann Lewinsky Sträuli
日本映画研究者としてキャリアを開始し、現在はボローニャ復元映画祭共同ディレクターを勤め、初期サイレント映画部門を担当。2004年以降、毎年「百年前の映画特集」のキュレーションを行い、未知の映画フィルムの発見と再評価に従事。20年にわたり、16ミリのホーム・ムービーからフランク・ボーゼージ監督の『秘密』、リダ・ボレッリ初主演作の『されどわが愛は死なず』まで、数多くの映画フィルムの発掘と復元に携わる。デジタル化導入以降は、同映画祭にてカーボンアークの光源によるオリジナル・プリントの上映を手がけ、過去の実際の視覚体験を現在に伝えている。
「映画復元の諸問題:迷宮へのガイドブック」
チェチーリア・チェンチャレッリ氏(チネテカ・ディ・ボローニャ映画復元担当)
■講 師:チェチーリア・チェンチャレッリ氏Cecilia Cenciarelli
2000年よりチネテーカ・ディ・ボローニャに勤め、現在は研究プロジェクト部門長およびボローニャ復元映画祭幹部。チャップリン・プロジェクトでは、デジタル化をはじめ、カタロギング、一次資料およびスティル写真の研究、全作品の復元、国際的な展示会および出版に携わった。現在はキートン・プロジェクトの指揮をとる。2007年以降、マーティン・スコセッシの世界映画プロジェクトの代表となり、ブラジル、トルコ、セネガル、フィリピン、アルメニア、モロッコ、インドといった世界各国の危機に瀕した映画遺産の保存と復元に従事している。
3月4日
16:45〜 作品上映
【セミナー2 韓国での取組】
鄭琮樺氏(チョン・ジョンファ・ 韓国映像資料院主任研究員)
■講 師:鄭琮樺氏
韓国映像資料院主任研研究員(2003〜現在)。慶熙大学演劇映画学科兼任教授(2008〜現在)。2014年11月から2016年11月まで2年間京都大学人文科学研究所のJSPS外国人特別研究員として活動。著書には『韓国映画100年史:その誕生からグローバル展開まで』(明石書店、2017)の他。
「『誤発弾』(1961、兪賢穆)のデジタル復元過程と今後の課題」
■講 師:金琦晧氏
韓国映像資料院パジュ保存センター研究員(2005〜現在)。2007年から2016年まで『下女』(1960) 『誤発弾』(1961)など17編の映画フィルムのデジタル復元プロジェクトを担当。フィルムサウンドのデジタル化および復元の領域でも50篇以上の作品を担当する。
3月4日
19:00〜 作品上映
【セミナー3 日本での取組】
「クラシック映画のデジタル修復〜映画『地獄門』を題材に〜」
衣笠貞之助監督が1953年に大映京都で製作し、カンヌ国際映画祭でグランプリを獲得した『地獄門』の復元過程を、担当したIMAGICAの技術者が実演を交えて解説。
(株)IMAGICA映像事業本部プロダクション部アーカイブグループ 新井陽子氏・中村謙介氏
■講 師:新井陽子氏・中村謙介氏
デジタルレストレーション業務を担当。現在レストレーションスーパーバイザー。チームとして、累計5,000本以上の映画やアニメーション、ドキュメンタリーなど幅広いジャンルの作品の修復を担当。デジタルレストレーション用のシステム設計やワークフロー提案なども行っている。
両イベントともに事前申込み不要、先着順
3月3日
16:45〜講演会会場:3階フィルムシアター <総合展示入館料が必要>
ナウム・クレイマン氏(元ロシア国立中央映画博物館館長、映画研究者)
■講 師:ナウム・クレイマン氏 Naum Kleiman
1937年、ベッサラビア(現モルドヴァ共和国)生まれ。1961年、国立映画保存所(ゴスフィルモフォンド)に就職。エイゼンシュテインの専門家として、エイゼンシュテイン監督の作品の修復、復元、「エイゼンシュテイン全集全6巻」の編集と注釈に携わる。エイゼンシュテインの家博物館館長、ロシア国立中央映画博物館館長を歴任。2014年退職。全ロシア国立映画大学名誉教授。ロシア国内における各国の優れた映画の紹介、海外におけるソ連・ロシア映画の紹介に貢献。
■司 会:大平陽一氏(天理大学国際学部教授)
■通 訳:吉岡ゆき氏
■コーディネーター:楯岡求美氏(東京大学文学部人文社会系研究科准教授)
東京大学准教授。専門はロシア演劇、ロシア・ソ連文化論。主な論文は「メイエルホリドの演劇性-チェーホフ、コメディア・デラルテとの出会い」(『講座 文学5 演劇とパフォーマンス』岩波書店)、「ナルキッソスの水に映る街 -劇場都市ペテルブルグ」(『創像都市ペテルブルグ -歴史・科学・文化』北海道大学出版会)など。
3月3日
18:30〜 作品上映
『知られざる「イワン雷帝」 エイゼンシュテイン生誕100年記念』
1998年ゴスフィルモフォンド制作(34分・ロシア語版・日本語字幕)監督/ナウム・クレイマン、ナタリヤ・ヤコヴレヴァ、ヴァレリー・ボセンコ
セルゲイ・エイゼンシュテイン生誕100年を記念してゴスフィルモフォンドが制作した『イワン雷帝』のドキュメンタリー。アーカイヴに保存され、未公開だったフィルムも使われている。
「映画保存・復元・公開についてのワークショップ−イタリア、韓国、日本」
映画アーカイヴの世界にもデジタル化、ネットワーク化の波が押し寄せてきているが、このような大きな変動期にこそ、映画文化の何を伝えようとするのか?、何か忘れていないか?、アーキヴィストはデジタルという一つの手法に振り回されること無く、戦略的に取り組む必要がある。今回のワークショップでは、フィルムアーカイヴ活動に長い歴史を持つイタリア、韓国からゲストを招き、その現状を聞くとともに、日本で行われている実際のデジタル復元のオペレーションを再現する。
会 場: 京都文化博物館3階フィルムシアター、別館ホール
日 時: <プレ上映>2018年3月1日(木)、<ワークショップ>3月4日(日)
料 金: <プレ上映> 無料
<ワークショップ> 総合展入館料(一般500円、大学生400円、高校生以下無料)
主 催: 京都文化博物館
協 力: 京都大学人文科学研究所、チネテカ・ディ・ボローニャ、韓国映像資料院、
(株)KADOKAWA、(株)IMAGICA、(株)IMAGICAウェスト
後 援: イタリア文化会館-大阪
助 成: 平成29年度文化芸術振興費補助金(美術館・歴史博物館重点分野推進支援事業)
3月1日
13:30〜 作品上映
会場:別館ホール <入場無料>
『地獄門』(4Kデジタル復元版)
1953年大映京都作品(カラー・88分)/監督:衣笠貞之助/出演:長谷川一夫、京マチ子、山形勲
「平家物語」や「源平盛衰記」などで語り継がれた、袈裟と盛遠の物語を題材にした菊池寛の戯曲「袈裟の良人」が原作。色彩指導に洋画家の和田三造を起用して平安時代の色彩(和色)の再現に努めた。本作は第7回カンヌ国際映画祭でパルム・ドール、第27回アカデミー賞で名誉賞と衣裳デザイン賞を受賞した。
3月4日
13:30〜 作品上映
会場:3階フィルムシアター <総合展示入館料が必要>
【セミナー1 ボローニャでの取組 上映+解説】
【重要】チェチーリア・チェンチャレッリ氏の講演は、欧州の大雪のため講師が到着することができず、キャンセルとなりました。ご了承ください。
イントロダクション「イタリア初期映画におけるスター女優について」
小川佐和子氏(映画研究者、京都大学人文科学研究所助教)
■講 師:小川佐和子氏
京都大学人文科学研究所助教。専門は映画史。ヨーロッパ、アメリカ、日本の初期映画を中心に、世紀転換期からモダニズムにおける映画と諸芸術の交流を研究する。主な著書・論文は『映画の胎動:一九一〇年代の比較映画史』(人文書院)、「初期日本映画における外国映画のリメイク:『憲兵モエビウス』から『大尉の娘』へ」(『リメイク映画の創造力』水声社)など。
●上映作品
『Rapsodia Satanica サタン狂想曲』
1917年イタリア・デジタル復元版ジャパンプレミア(イタリア語版・45分)/監督:ニーノ・オキシリア
●講 演
【重要】チェチーリア・チェンチャレッリ氏の講演は、欧州の大雪のため講師が到着することができず、キャンセルとなりました。ご了承ください。
「ボローニャ復元映画祭(イル・チネマ・リトロヴァート)とチネテーカ・ディ・ボローニャ:上映の歴史における文化政策」
マリアン・レヴィンスキー・シュトロイリ氏(ボローニャ復元映画祭キュレイター)
■講 師:マリアン・レヴィンスキー・シュトロイリ氏 Mariann Lewinsky Sträuli
日本映画研究者としてキャリアを開始し、現在はボローニャ復元映画祭共同ディレクターを勤め、初期サイレント映画部門を担当。2004年以降、毎年「百年前の映画特集」のキュレーションを行い、未知の映画フィルムの発見と再評価に従事。20年にわたり、16ミリのホーム・ムービーからフランク・ボーゼージ監督の『秘密』、リダ・ボレッリ初主演作の『されどわが愛は死なず』まで、数多くの映画フィルムの発掘と復元に携わる。デジタル化導入以降は、同映画祭にてカーボンアークの光源によるオリジナル・プリントの上映を手がけ、過去の実際の視覚体験を現在に伝えている。
「映画復元の諸問題:迷宮へのガイドブック」
チェチーリア・チェンチャレッリ氏(チネテカ・ディ・ボローニャ映画復元担当)
■講 師:チェチーリア・チェンチャレッリ氏Cecilia Cenciarelli
2000年よりチネテーカ・ディ・ボローニャに勤め、現在は研究プロジェクト部門長およびボローニャ復元映画祭幹部。チャップリン・プロジェクトでは、デジタル化をはじめ、カタロギング、一次資料およびスティル写真の研究、全作品の復元、国際的な展示会および出版に携わった。現在はキートン・プロジェクトの指揮をとる。2007年以降、マーティン・スコセッシの世界映画プロジェクトの代表となり、ブラジル、トルコ、セネガル、フィリピン、アルメニア、モロッコ、インドといった世界各国の危機に瀕した映画遺産の保存と復元に従事している。
3月4日
16:45〜 作品上映
【セミナー2 韓国での取組】
鄭琮樺氏(チョン・ジョンファ・ 韓国映像資料院主任研究員)
■講 師:鄭琮樺氏
韓国映像資料院主任研研究員(2003〜現在)。慶熙大学演劇映画学科兼任教授(2008〜現在)。2014年11月から2016年11月まで2年間京都大学人文科学研究所のJSPS外国人特別研究員として活動。著書には『韓国映画100年史:その誕生からグローバル展開まで』(明石書店、2017)の他。
「『誤発弾』(1961、兪賢穆)のデジタル復元過程と今後の課題」
■講 師:金琦晧氏
韓国映像資料院パジュ保存センター研究員(2005〜現在)。2007年から2016年まで『下女』(1960) 『誤発弾』(1961)など17編の映画フィルムのデジタル復元プロジェクトを担当。フィルムサウンドのデジタル化および復元の領域でも50篇以上の作品を担当する。
3月4日
19:00〜 作品上映
【セミナー3 日本での取組】
「クラシック映画のデジタル修復〜映画『地獄門』を題材に〜」
衣笠貞之助監督が1953年に大映京都で製作し、カンヌ国際映画祭でグランプリを獲得した『地獄門』の復元過程を、担当したIMAGICAの技術者が実演を交えて解説。
(株)IMAGICA映像事業本部プロダクション部アーカイブグループ 新井陽子氏・中村謙介氏
■講 師:新井陽子氏・中村謙介氏
デジタルレストレーション業務を担当。現在レストレーションスーパーバイザー。チームとして、累計5,000本以上の映画やアニメーション、ドキュメンタリーなど幅広いジャンルの作品の修復を担当。デジタルレストレーション用のシステム設計やワークフロー提案なども行っている。
両イベントともに事前申込み不要、先着順
3月3日
18:30〜 作品上映『知られざる「イワン雷帝」 エイゼンシュテイン生誕100年記念』
1998年ゴスフィルモフォンド制作(34分・ロシア語版・日本語字幕)監督/ナウム・クレイマン、ナタリヤ・ヤコヴレヴァ、ヴァレリー・ボセンコ
セルゲイ・エイゼンシュテイン生誕100年を記念してゴスフィルモフォンドが制作した『イワン雷帝』のドキュメンタリー。アーカイヴに保存され、未公開だったフィルムも使われている。
「映画保存・復元・公開についてのワークショップ−イタリア、韓国、日本」
映画アーカイヴの世界にもデジタル化、ネットワーク化の波が押し寄せてきているが、このような大きな変動期にこそ、映画文化の何を伝えようとするのか?、何か忘れていないか?、アーキヴィストはデジタルという一つの手法に振り回されること無く、戦略的に取り組む必要がある。今回のワークショップでは、フィルムアーカイヴ活動に長い歴史を持つイタリア、韓国からゲストを招き、その現状を聞くとともに、日本で行われている実際のデジタル復元のオペレーションを再現する。
会 場: 京都文化博物館3階フィルムシアター、別館ホール
日 時: <プレ上映>2018年3月1日(木)、<ワークショップ>3月4日(日)
料 金: <プレ上映> 無料
<ワークショップ> 総合展入館料(一般500円、大学生400円、高校生以下無料)
主 催: 京都文化博物館
協 力: 京都大学人文科学研究所、チネテカ・ディ・ボローニャ、韓国映像資料院、
(株)KADOKAWA、(株)IMAGICA、(株)IMAGICAウェスト
後 援: イタリア文化会館-大阪
助 成: 平成29年度文化芸術振興費補助金(美術館・歴史博物館重点分野推進支援事業)
3月1日
13:30〜 作品上映
会場:別館ホール <入場無料>
『地獄門』(4Kデジタル復元版)
1953年大映京都作品(カラー・88分)/監督:衣笠貞之助/出演:長谷川一夫、京マチ子、山形勲
「平家物語」や「源平盛衰記」などで語り継がれた、袈裟と盛遠の物語を題材にした菊池寛の戯曲「袈裟の良人」が原作。色彩指導に洋画家の和田三造を起用して平安時代の色彩(和色)の再現に努めた。本作は第7回カンヌ国際映画祭でパルム・ドール、第27回アカデミー賞で名誉賞と衣裳デザイン賞を受賞した。
3月4日
13:30〜 作品上映
会場:3階フィルムシアター <総合展示入館料が必要>
【セミナー1 ボローニャでの取組 上映+解説】
【重要】チェチーリア・チェンチャレッリ氏の講演は、欧州の大雪のため講師が到着することができず、キャンセルとなりました。ご了承ください。
イントロダクション「イタリア初期映画におけるスター女優について」
小川佐和子氏(映画研究者、京都大学人文科学研究所助教)
■講 師:小川佐和子氏
京都大学人文科学研究所助教。専門は映画史。ヨーロッパ、アメリカ、日本の初期映画を中心に、世紀転換期からモダニズムにおける映画と諸芸術の交流を研究する。主な著書・論文は『映画の胎動:一九一〇年代の比較映画史』(人文書院)、「初期日本映画における外国映画のリメイク:『憲兵モエビウス』から『大尉の娘』へ」(『リメイク映画の創造力』水声社)など。
●上映作品
『Rapsodia Satanica サタン狂想曲』
1917年イタリア・デジタル復元版ジャパンプレミア(イタリア語版・45分)/監督:ニーノ・オキシリア
●講 演
【重要】チェチーリア・チェンチャレッリ氏の講演は、欧州の大雪のため講師が到着することができず、キャンセルとなりました。ご了承ください。
「ボローニャ復元映画祭(イル・チネマ・リトロヴァート)とチネテーカ・ディ・ボローニャ:上映の歴史における文化政策」
マリアン・レヴィンスキー・シュトロイリ氏(ボローニャ復元映画祭キュレイター)
■講 師:マリアン・レヴィンスキー・シュトロイリ氏 Mariann Lewinsky Sträuli
日本映画研究者としてキャリアを開始し、現在はボローニャ復元映画祭共同ディレクターを勤め、初期サイレント映画部門を担当。2004年以降、毎年「百年前の映画特集」のキュレーションを行い、未知の映画フィルムの発見と再評価に従事。20年にわたり、16ミリのホーム・ムービーからフランク・ボーゼージ監督の『秘密』、リダ・ボレッリ初主演作の『されどわが愛は死なず』まで、数多くの映画フィルムの発掘と復元に携わる。デジタル化導入以降は、同映画祭にてカーボンアークの光源によるオリジナル・プリントの上映を手がけ、過去の実際の視覚体験を現在に伝えている。
「映画復元の諸問題:迷宮へのガイドブック」
チェチーリア・チェンチャレッリ氏(チネテカ・ディ・ボローニャ映画復元担当)
■講 師:チェチーリア・チェンチャレッリ氏Cecilia Cenciarelli
2000年よりチネテーカ・ディ・ボローニャに勤め、現在は研究プロジェクト部門長およびボローニャ復元映画祭幹部。チャップリン・プロジェクトでは、デジタル化をはじめ、カタロギング、一次資料およびスティル写真の研究、全作品の復元、国際的な展示会および出版に携わった。現在はキートン・プロジェクトの指揮をとる。2007年以降、マーティン・スコセッシの世界映画プロジェクトの代表となり、ブラジル、トルコ、セネガル、フィリピン、アルメニア、モロッコ、インドといった世界各国の危機に瀕した映画遺産の保存と復元に従事している。
3月4日
16:45〜 作品上映
【セミナー2 韓国での取組】
鄭琮樺氏(チョン・ジョンファ・ 韓国映像資料院主任研究員)
■講 師:鄭琮樺氏
韓国映像資料院主任研研究員(2003〜現在)。慶熙大学演劇映画学科兼任教授(2008〜現在)。2014年11月から2016年11月まで2年間京都大学人文科学研究所のJSPS外国人特別研究員として活動。著書には『韓国映画100年史:その誕生からグローバル展開まで』(明石書店、2017)の他。
「『誤発弾』(1961、兪賢穆)のデジタル復元過程と今後の課題」
■講 師:金琦晧氏
韓国映像資料院パジュ保存センター研究員(2005〜現在)。2007年から2016年まで『下女』(1960) 『誤発弾』(1961)など17編の映画フィルムのデジタル復元プロジェクトを担当。フィルムサウンドのデジタル化および復元の領域でも50篇以上の作品を担当する。
3月4日
19:00〜 作品上映
【セミナー3 日本での取組】
「クラシック映画のデジタル修復〜映画『地獄門』を題材に〜」
衣笠貞之助監督が1953年に大映京都で製作し、カンヌ国際映画祭でグランプリを獲得した『地獄門』の復元過程を、担当したIMAGICAの技術者が実演を交えて解説。
(株)IMAGICA映像事業本部プロダクション部アーカイブグループ 新井陽子氏・中村謙介氏
■講 師:新井陽子氏・中村謙介氏
デジタルレストレーション業務を担当。現在レストレーションスーパーバイザー。チームとして、累計5,000本以上の映画やアニメーション、ドキュメンタリーなど幅広いジャンルの作品の修復を担当。デジタルレストレーション用のシステム設計やワークフロー提案なども行っている。
両イベントともに事前申込み不要、先着順
3月1日
13:30〜 作品上映会場:別館ホール <入場無料>
『地獄門』(4Kデジタル復元版)
1953年大映京都作品(カラー・88分)/監督:衣笠貞之助/出演:長谷川一夫、京マチ子、山形勲
「平家物語」や「源平盛衰記」などで語り継がれた、袈裟と盛遠の物語を題材にした菊池寛の戯曲「袈裟の良人」が原作。色彩指導に洋画家の和田三造を起用して平安時代の色彩(和色)の再現に努めた。本作は第7回カンヌ国際映画祭でパルム・ドール、第27回アカデミー賞で名誉賞と衣裳デザイン賞を受賞した。
3月4日
13:30〜 作品上映
会場:3階フィルムシアター <総合展示入館料が必要>
【セミナー1 ボローニャでの取組 上映+解説】
【重要】チェチーリア・チェンチャレッリ氏の講演は、欧州の大雪のため講師が到着することができず、キャンセルとなりました。ご了承ください。
イントロダクション「イタリア初期映画におけるスター女優について」
小川佐和子氏(映画研究者、京都大学人文科学研究所助教)
■講 師:小川佐和子氏
京都大学人文科学研究所助教。専門は映画史。ヨーロッパ、アメリカ、日本の初期映画を中心に、世紀転換期からモダニズムにおける映画と諸芸術の交流を研究する。主な著書・論文は『映画の胎動:一九一〇年代の比較映画史』(人文書院)、「初期日本映画における外国映画のリメイク:『憲兵モエビウス』から『大尉の娘』へ」(『リメイク映画の創造力』水声社)など。
●上映作品
『Rapsodia Satanica サタン狂想曲』
1917年イタリア・デジタル復元版ジャパンプレミア(イタリア語版・45分)/監督:ニーノ・オキシリア
●講 演
【重要】チェチーリア・チェンチャレッリ氏の講演は、欧州の大雪のため講師が到着することができず、キャンセルとなりました。ご了承ください。
「ボローニャ復元映画祭(イル・チネマ・リトロヴァート)とチネテーカ・ディ・ボローニャ:上映の歴史における文化政策」
マリアン・レヴィンスキー・シュトロイリ氏(ボローニャ復元映画祭キュレイター)
■講 師:マリアン・レヴィンスキー・シュトロイリ氏 Mariann Lewinsky Sträuli
日本映画研究者としてキャリアを開始し、現在はボローニャ復元映画祭共同ディレクターを勤め、初期サイレント映画部門を担当。2004年以降、毎年「百年前の映画特集」のキュレーションを行い、未知の映画フィルムの発見と再評価に従事。20年にわたり、16ミリのホーム・ムービーからフランク・ボーゼージ監督の『秘密』、リダ・ボレッリ初主演作の『されどわが愛は死なず』まで、数多くの映画フィルムの発掘と復元に携わる。デジタル化導入以降は、同映画祭にてカーボンアークの光源によるオリジナル・プリントの上映を手がけ、過去の実際の視覚体験を現在に伝えている。
「映画復元の諸問題:迷宮へのガイドブック」
チェチーリア・チェンチャレッリ氏(チネテカ・ディ・ボローニャ映画復元担当)
■講 師:チェチーリア・チェンチャレッリ氏Cecilia Cenciarelli
2000年よりチネテーカ・ディ・ボローニャに勤め、現在は研究プロジェクト部門長およびボローニャ復元映画祭幹部。チャップリン・プロジェクトでは、デジタル化をはじめ、カタロギング、一次資料およびスティル写真の研究、全作品の復元、国際的な展示会および出版に携わった。現在はキートン・プロジェクトの指揮をとる。2007年以降、マーティン・スコセッシの世界映画プロジェクトの代表となり、ブラジル、トルコ、セネガル、フィリピン、アルメニア、モロッコ、インドといった世界各国の危機に瀕した映画遺産の保存と復元に従事している。
3月4日
16:45〜 作品上映
【セミナー2 韓国での取組】
鄭琮樺氏(チョン・ジョンファ・ 韓国映像資料院主任研究員)
■講 師:鄭琮樺氏
韓国映像資料院主任研研究員(2003〜現在)。慶熙大学演劇映画学科兼任教授(2008〜現在)。2014年11月から2016年11月まで2年間京都大学人文科学研究所のJSPS外国人特別研究員として活動。著書には『韓国映画100年史:その誕生からグローバル展開まで』(明石書店、2017)の他。
「『誤発弾』(1961、兪賢穆)のデジタル復元過程と今後の課題」
■講 師:金琦晧氏
韓国映像資料院パジュ保存センター研究員(2005〜現在)。2007年から2016年まで『下女』(1960) 『誤発弾』(1961)など17編の映画フィルムのデジタル復元プロジェクトを担当。フィルムサウンドのデジタル化および復元の領域でも50篇以上の作品を担当する。
3月4日
19:00〜 作品上映
【セミナー3 日本での取組】
「クラシック映画のデジタル修復〜映画『地獄門』を題材に〜」
衣笠貞之助監督が1953年に大映京都で製作し、カンヌ国際映画祭でグランプリを獲得した『地獄門』の復元過程を、担当したIMAGICAの技術者が実演を交えて解説。
(株)IMAGICA映像事業本部プロダクション部アーカイブグループ 新井陽子氏・中村謙介氏
■講 師:新井陽子氏・中村謙介氏
デジタルレストレーション業務を担当。現在レストレーションスーパーバイザー。チームとして、累計5,000本以上の映画やアニメーション、ドキュメンタリーなど幅広いジャンルの作品の修復を担当。デジタルレストレーション用のシステム設計やワークフロー提案なども行っている。
両イベントともに事前申込み不要、先着順
3月4日
13:30〜 作品上映会場:3階フィルムシアター <総合展示入館料が必要>
【セミナー1 ボローニャでの取組 上映+解説】
【重要】チェチーリア・チェンチャレッリ氏の講演は、欧州の大雪のため講師が到着することができず、キャンセルとなりました。ご了承ください。
イントロダクション「イタリア初期映画におけるスター女優について」
小川佐和子氏(映画研究者、京都大学人文科学研究所助教)
■講 師:小川佐和子氏
京都大学人文科学研究所助教。専門は映画史。ヨーロッパ、アメリカ、日本の初期映画を中心に、世紀転換期からモダニズムにおける映画と諸芸術の交流を研究する。主な著書・論文は『映画の胎動:一九一〇年代の比較映画史』(人文書院)、「初期日本映画における外国映画のリメイク:『憲兵モエビウス』から『大尉の娘』へ」(『リメイク映画の創造力』水声社)など。
●上映作品
『Rapsodia Satanica サタン狂想曲』
1917年イタリア・デジタル復元版ジャパンプレミア(イタリア語版・45分)/監督:ニーノ・オキシリア
●講 演
【重要】チェチーリア・チェンチャレッリ氏の講演は、欧州の大雪のため講師が到着することができず、キャンセルとなりました。ご了承ください。
「ボローニャ復元映画祭(イル・チネマ・リトロヴァート)とチネテーカ・ディ・ボローニャ:上映の歴史における文化政策」
マリアン・レヴィンスキー・シュトロイリ氏(ボローニャ復元映画祭キュレイター)■講 師:マリアン・レヴィンスキー・シュトロイリ氏 Mariann Lewinsky Sträuli
日本映画研究者としてキャリアを開始し、現在はボローニャ復元映画祭共同ディレクターを勤め、初期サイレント映画部門を担当。2004年以降、毎年「百年前の映画特集」のキュレーションを行い、未知の映画フィルムの発見と再評価に従事。20年にわたり、16ミリのホーム・ムービーからフランク・ボーゼージ監督の『秘密』、リダ・ボレッリ初主演作の『されどわが愛は死なず』まで、数多くの映画フィルムの発掘と復元に携わる。デジタル化導入以降は、同映画祭にてカーボンアークの光源によるオリジナル・プリントの上映を手がけ、過去の実際の視覚体験を現在に伝えている。
「映画復元の諸問題:迷宮へのガイドブック」
チェチーリア・チェンチャレッリ氏(チネテカ・ディ・ボローニャ映画復元担当)
■講 師:チェチーリア・チェンチャレッリ氏Cecilia Cenciarelli
2000年よりチネテーカ・ディ・ボローニャに勤め、現在は研究プロジェクト部門長およびボローニャ復元映画祭幹部。チャップリン・プロジェクトでは、デジタル化をはじめ、カタロギング、一次資料およびスティル写真の研究、全作品の復元、国際的な展示会および出版に携わった。現在はキートン・プロジェクトの指揮をとる。2007年以降、マーティン・スコセッシの世界映画プロジェクトの代表となり、ブラジル、トルコ、セネガル、フィリピン、アルメニア、モロッコ、インドといった世界各国の危機に瀕した映画遺産の保存と復元に従事している。
3月4日
16:45〜 作品上映
【セミナー2 韓国での取組】
鄭琮樺氏(チョン・ジョンファ・ 韓国映像資料院主任研究員)
■講 師:鄭琮樺氏
韓国映像資料院主任研研究員(2003〜現在)。慶熙大学演劇映画学科兼任教授(2008〜現在)。2014年11月から2016年11月まで2年間京都大学人文科学研究所のJSPS外国人特別研究員として活動。著書には『韓国映画100年史:その誕生からグローバル展開まで』(明石書店、2017)の他。
「『誤発弾』(1961、兪賢穆)のデジタル復元過程と今後の課題」
■講 師:金琦晧氏
韓国映像資料院パジュ保存センター研究員(2005〜現在)。2007年から2016年まで『下女』(1960) 『誤発弾』(1961)など17編の映画フィルムのデジタル復元プロジェクトを担当。フィルムサウンドのデジタル化および復元の領域でも50篇以上の作品を担当する。
3月4日
19:00〜 作品上映
【セミナー3 日本での取組】
「クラシック映画のデジタル修復〜映画『地獄門』を題材に〜」
衣笠貞之助監督が1953年に大映京都で製作し、カンヌ国際映画祭でグランプリを獲得した『地獄門』の復元過程を、担当したIMAGICAの技術者が実演を交えて解説。
(株)IMAGICA映像事業本部プロダクション部アーカイブグループ 新井陽子氏・中村謙介氏
■講 師:新井陽子氏・中村謙介氏
デジタルレストレーション業務を担当。現在レストレーションスーパーバイザー。チームとして、累計5,000本以上の映画やアニメーション、ドキュメンタリーなど幅広いジャンルの作品の修復を担当。デジタルレストレーション用のシステム設計やワークフロー提案なども行っている。
両イベントともに事前申込み不要、先着順
3月4日
16:45〜 作品上映【セミナー2 韓国での取組】
鄭琮樺氏(チョン・ジョンファ・ 韓国映像資料院主任研究員)
■講 師:鄭琮樺氏
韓国映像資料院主任研研究員(2003〜現在)。慶熙大学演劇映画学科兼任教授(2008〜現在)。2014年11月から2016年11月まで2年間京都大学人文科学研究所のJSPS外国人特別研究員として活動。著書には『韓国映画100年史:その誕生からグローバル展開まで』(明石書店、2017)の他。
「『誤発弾』(1961、兪賢穆)のデジタル復元過程と今後の課題」
■講 師:金琦晧氏
韓国映像資料院パジュ保存センター研究員(2005〜現在)。2007年から2016年まで『下女』(1960) 『誤発弾』(1961)など17編の映画フィルムのデジタル復元プロジェクトを担当。フィルムサウンドのデジタル化および復元の領域でも50篇以上の作品を担当する。
3月4日
19:00〜 作品上映
【セミナー3 日本での取組】
「クラシック映画のデジタル修復〜映画『地獄門』を題材に〜」
衣笠貞之助監督が1953年に大映京都で製作し、カンヌ国際映画祭でグランプリを獲得した『地獄門』の復元過程を、担当したIMAGICAの技術者が実演を交えて解説。
(株)IMAGICA映像事業本部プロダクション部アーカイブグループ 新井陽子氏・中村謙介氏
■講 師:新井陽子氏・中村謙介氏
デジタルレストレーション業務を担当。現在レストレーションスーパーバイザー。チームとして、累計5,000本以上の映画やアニメーション、ドキュメンタリーなど幅広いジャンルの作品の修復を担当。デジタルレストレーション用のシステム設計やワークフロー提案なども行っている。
両イベントともに事前申込み不要、先着順
3月4日
19:00〜 作品上映【セミナー3 日本での取組】
「クラシック映画のデジタル修復〜映画『地獄門』を題材に〜」
衣笠貞之助監督が1953年に大映京都で製作し、カンヌ国際映画祭でグランプリを獲得した『地獄門』の復元過程を、担当したIMAGICAの技術者が実演を交えて解説。
(株)IMAGICA映像事業本部プロダクション部アーカイブグループ 新井陽子氏・中村謙介氏
■講 師:新井陽子氏・中村謙介氏
デジタルレストレーション業務を担当。現在レストレーションスーパーバイザー。チームとして、累計5,000本以上の映画やアニメーション、ドキュメンタリーなど幅広いジャンルの作品の修復を担当。デジタルレストレーション用のシステム設計やワークフロー提案なども行っている。
両イベントともに事前申込み不要、先着順