開催趣旨
本能寺の変で主君織田信長を殺害した武将として知られる明智光秀。彼は戦国時代の京都を考える上でも重要な人物でした。
諸勢力が割拠した戦国時代。なおも大きな存在感を示した足利将軍を擁立する大内氏や細川氏が京都の争奪戦を繰り広げる中で、三好氏が台頭し、畿内を制しますが、三好・松永勢による将軍足利義輝の殺害と内部分裂により、京には再び混乱が広がりました。
永禄11年(1568)、足利義昭を奉じた織田信長が上洛すると、義昭の被官だった明智光秀も洛中の支配に携わります。やがて足利義昭が京を追われると、明智光秀は織田信長のもとで京都の代官をつとめました。
本展覧会では、戦国乱世にあって常に政局の中心地であった当時の京都の様相を、数少ない明智光秀発給文書をはじめとする歴史的資料によってご紹介します。
基本情報
- 会 期:
-
2020年6月20日(土)~8月16日(日)
前期 6月20日(土)~7月19日(日)
後期 7月22日(水)~8月16日(日) - 休 館 日:
- 月曜日(祝日の場合は開館、翌日休館)
*7月21日(火)は展示替えのため休室 - 会 場:
- 京都文化博物館 2階総合展示室「京の至宝と文化」
- 開室時間:
- 10:00~19:30(入室は19:00まで)
- 入 場 料:
- 一般500円(400円)、大学生400円(320円)、高校生以下無料
*( )内は20名以上の団体料金 - 主 催:
- 京都府、京都文化博物館
- 協 力:
- 京都府立京都学・歴彩館、京都府立大学文学部歴史学科
第1章 京都争奪戦と新たな権力の登場
紺糸威胴丸
第2章 信長入京前夜
一乗院覚慶禁制 永禄8年(1565)10月11日 (前期)
国宝 京都府立京都学・歴彩館 「東寺百合文書WEB」より
第3章 明智光秀と織田政権
明智光秀書状 (元亀4年=1573)2月14日 (前期)
重要文化財 京都府立京都学・歴彩館
「京の記憶アーカイブ」より
明智光秀書状 (天正元年=1573)10月9日 (後期)
重要文化財 京都府立京都学・歴彩館
「京の記憶アーカイブ」より
*重要文化財 明智光秀書状(元亀4年=1573)2月14日
京都府立京都学・歴彩館 写真左
近江国坂本城主となっていた明智光秀が、木戸表の戦いで敵を討ち、傷を負った革嶋忠宣に感謝を伝えた書状。
*重要文化財 明智光秀書状(天正元年=1573)10月9日
京都府立京都学・歴彩館 写真右
明智光秀が革嶋秀存に合力の感謝を伝えた書状。このころ光秀は村井貞勝とともに京都代官をつとめるようになっていた。
旧二条城跡出土石仏
主な出品資料
指定等 | 資料名 | 所蔵 | 会期 |
---|---|---|---|
国宝 | 東寺百合文書 足利義晴御判御教書 | 京都学・歴彩館 | 前期 |
国宝 | 東寺百合文書 細川国慶書状 | 京都学・歴彩館 | 後期 |
細川氏綱書状 | 龍安寺 | 前期 | |
竹内季治書状 | 龍安寺 | 後期 | |
重要文化財 | 革嶋家文書 明智光秀書状 | 京都学・歴彩館 | 前期 |
重要文化財 | 革嶋家文書 明智光秀書状 | 京都学・歴彩館 | 後期 |
など、国宝14点、重要文化財11点