江戸時代末期、蛤御門の変に由来する大火災は京都に大きな被害をもたらしました。さらに、明治時代に入ると天皇は京都から東京へと居を移し、首都は東京に定まりました。

 しかし、このような危機に直面した京都の人々は、たくましく困難を乗り越えようとしました。古代以来の伝統都市として、殖産興業をおしすすめる産業都市として、教育によって新たな人材を輩出する学問都市として、これら様々な取り組みにより京都は活力ある近代都市へと脱皮します。

 このような動きは、当然京都そのものの都市の姿を大きく変化させていきます。京都の形がめまぐるしく変わっていくこの時代、当時の人々はどのように京都を受け止め、どのように表象していったのか。本展では同時代を写した絵画や写真でその姿に迫ります。

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▲森寛斎 「京都新名所四季図屏風(部分)」
京都府立総合資料館蔵(京都文化博物館管理)
【前期展示】


▲四条大橋
黒川翠山撮影写真資料
京都府立総合資料館所蔵

基本情報

近代京都のすがた うつされた都
会  期:
2016年4月9日(土)〜2016年6月5日(日)
会  場:
京都文化博物館 2F 総合展示室 「京の至宝と文化」
主  催:
京都府、京都文化博物館

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▲舞妓 黒川翠山撮影写真資料 京都府立総合資料館所蔵

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▲吉原真龍 舞妓納涼図
京都府立総合資料館所蔵(京都文化博物館管理):【後期展示】

近代写真の画像は京都府立総合資料館「京の記憶アーカイブ」より提供