開催趣旨
池大雅(1723〜1776)は、近世日本の文人画史を代表する巨匠の一人です。大雅が生を受けたのは、江戸幕府成立100年を経て、社会・経済が十分に成熟した江戸時代中期の京都。好奇心旺盛で学識に溢れたこの都市の住人に囲まれ、少年時代から書画に才能を発揮した大雅は、同時代の最新のモードであった中国の文人文化に大きな興味と憧れを抱き、書画家としての人生を歩み始めます。諸国を歴訪して見聞を深め、古今の漢詩、学問に触れ、まだ見ぬ大陸への憧れを自由でおおらかな独特の筆さばきで表現しました。その作品は非常に表現主義的、個性的なもので、新たな文化を貪欲に求めていたこの時代に多くの支持者を集めました。一方、彼自身は世俗の名利を意に介すること無く、古の君子、詩人のごとく雅・高潔さを追い求めたと伝えられています。文人画家として自らの個性を確立した大雅、そしてその生き方を喜んで支えた人々。大雅の生き方とその芸術作品は、まさしく18世紀の近世社会が産み出した豊かさを物語るものです。本展示では、池大雅美術館より寄贈され現在京都府が収蔵する池大雅のすぐれた書画および関連資料の数々をご覧頂きます。
▲唐詩細楷扇面
基本情報
京都府蔵池大雅美術館コレクション池大雅
- 会 期:
- 2016年10月15日(土)〜12月11日(日)
- 休 館 日 :
- 毎週月曜日
- 会 場:
- 2階総合展示室「京の至宝と文化」
- 開室時間:
- 10:00~19:30(入室は19:00まで)
- 入 場 料:
- (京都文化博物館総合展示)
一般:500(400)円、大学生:400(320)円、高校生以下無料
*( )内は20名以上の団体料金
*上記料金で、2階総合展示と3階フィルムシアターがご覧いただけます - 主 催:
- 京都府、京都文化博物館
主な展示品
■池大雅「高士訪隠図屏風」 など
▲高士訪隠図屏風
関連イベント
学芸員によるギャラリートーク
- 日時:
- 11月25日(金)18:00〜
- 場所:
- 当館2階展示室内
- 参加費:
- 無料(ただし当日の入場者に限ります)