紅板締べにいたじめは、江戸時代後期から明治時代にかけて盛んに行われた染色技法の一つです。型板かたいたに生地を挟んで締枠で固定し、型板に彫った溝に紅の染液を流しこむことで、文様を染めるというものです。花々や蝶などさまざまな文様が白く染め出された襦袢や下着等は、女性たちの衣生活に彩りを添えました。紅板染は染織技術やデザインの発展によって昭和初期に生産を終え、生産に従事していた人々もほとんど存命しないようですが、役目を終えた版木や枠などが京都府に収蔵されており、これらの資料は京都の染織史を語る上で非常に貴重なものです。この展示では、京都府所蔵の染織品コレクションから、紅板染の襦袢や道具など約60件をご紹介いたします。

ph1▲雪輪竹文様下着 明治時代
(国立歴史民族博物館撮影)

基本情報

紅板締―庶民の生活を彩った染織
会期

平成27年4月24日(金)~7月12日(日)
第1期 4月24日(金)~5月14日(木)
第2期 5月15日(金)~7月12日(日)
休館日:月曜日(祝日の場合は開館、翌日休館)
ただし、4月27日(月)と5月7日(木)は、臨時開館します。

会場

京都文化博物館 2階総合展示室「京の至宝と文化」

開室時間

午前10時から午後7時30分まで(入室は閉室の30分前まで)

主催

京都府、京都文化博物館

入場料

一般500円、大学生400円、高校生以下無料
*上記料金で、3階フィルムシアターもご覧いただけます。

主な展覧品
■締枠(しめわく、江戸時代後期~明治時代)
■型板(江戸時代後期~明治時代)
■雪輪竹文様下着(明治時代) ほか

ph2▲締枠 江戸時代後期~明治時代
(国立歴史民族博物館撮影)




教室・講座ご案内

①ぶんぱく京都講座 紅板締にみる女性のおしゃれ意識

講師:林 智子(当館学芸員)
日時:平成27年6月13日(土)10:30~12:00(受付開始は10:00)
会場:当館3階フィルムシアター(定員170名)