開催趣旨
底冷えの厳しい京都でも、立春を過ぎると春の気配が感じられるようになりますね。
本年も、京都府所蔵の雛人形より選りすぐった名品をご紹介いたします。
雛人形は、紙で作った「形代」(かたしろ)が起源であると考えられています。紙で人の形を作って体を撫でて、いろいろな穢れをこの形代にうつし、災いを免れるよう願ったということです。中国で、旧暦3月3日の上巳(じょうし)の日に、川で身を洗って穢れをはらう習慣があったものをとり入れたものだといわれます。
いっぽう、小さな女の子がお人形で遊ぶのは少なくとも平安時代からあったようで、「源氏物語」に、若紫が人形で遊んでいる場面があります。このお人形遊びと、形代がいつしかいっしょになって、江戸時代初期(17世紀)くらいから、現在のような雛祭の習慣になったといわれています。
時代が流れるとともに、雛人形にはいろいろな様式が現れました。
公家の男女の姿をリアルに表現したとされる有職雛、江戸の人々に愛された古今雛など、それぞれの雛人形の魅力を楽しんでいただけたら幸いです。
基本情報
- 会 期 :
- 2023年2月15日(水)~4月9日(日)
- 休 館 日 :
- 月曜日
- 会 場 :
- 京都文化博物館 2階総合展示室 「京のまつり」
- 開室時間 :
- 10:00~19:30(入場は19:00まで)
- 入 場 料 :
- 一般500円(400円)、大学生400円(320円)、高校生以下無料
※( )は20名以上の団体料金
※上記料金で2階総合展示と3階フィルムシアターをご覧いただけます。
(フィルムシアターは催事により有料の場合あり)
※新型コロナウィルス感染症の今後の状況により、予定を変更する場合もございますのでご了承ください。 - 主 催 :
- 京都府、京都文化博物館
主な展示資料
立雛
3雛人形立雛江戸時代後期
元禄雛
4雛人形元禄雛 江戸時代中期
有職雛
6雛人形有職雛江戸時代後期
次郎左衛門雛
参考図版 雛人形 次郎左衛門雛 江戸時代後期
古今雛
8雛人形 古今雛江戸時代後期
ー文雛(いちもんびな)
14一文雛 明治~大正時代