去る平成22年5月20日(木)に、第86回文化財研修講座を開催いたしました。今回は京都文化博物館にて開催中の「冷泉家 王朝の和歌守展」に合わせ、財団法人 冷泉家時雨亭文庫様に特別のご協力をいただき、重要文化財である「冷泉家住宅」を、冷泉貴実子氏による解説付きで見学させていただきました。
 冷泉家は、祖先に藤原俊成・定家といった勅撰和歌集の選者に選ばれた歌人を持ち、代々和歌を家業とする「和歌の家」です。この冷泉家の邸宅は、現存する唯一の公家住宅であり、同家の「御文庫」と呼ばれる蔵には、国宝、重要文化財をはじめとした数々の貴重な蔵書が収められています。
 見学会は、重要文化財である「冷泉家住宅」の保護のため、各回定員20名で、11:00~、13:30~、15:00~の3回に分けて行いました。大変たくさんの方から「是非参加したい!」とのお問い合わせ、お申込みをいただき、本当にありがとうございました。残念ながら定員となってしまい、ご希望に沿う事のできなかった皆さまに、この場を持ちまして改めてお詫び申し上げます。
 見学当日は、お天気にも恵まれ、冷泉貴実子氏よりお家や御文庫などに関する大変興味深いお話をたくさんしていただき、参加していただきました皆さまに大変ご満足していただくことができました。

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講話の様子(住宅内を説明しながら案内される冷泉貴実子 氏(左奥)

 様々な災禍をくぐり抜け、300年以上の歴史を紡ぐ「冷泉家住宅」は、その随所に貴族の文化や生活様式の名残をとどめています。ふすまや畳ひとつにも様々な意匠が施され、その全てが重要文化財の一部として大切に保存されています。そのひとつひとつを丁寧にご説明いただきました。


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独特な節句飾りについて説明する冷泉貴実子 氏(右)

 冷泉家では、「端午の節句」の飾りも他とはちがい独特のもの。「大将さん」と呼ばれる人形を中心とした飾り付けで、左右にいくさの陣構えを模した幟(のぼり)や旗(はた)を立てます。5月20日に「端午の節句」の飾りがあるのは、冷泉家では旧暦に従ってこれらの祭事をとりおこなっているため。


 今回は、財団法人 冷泉家時雨亭文庫様に特別のご協力をいただき、このような貴重な研修講座を開くことができました。また、研修講座の主旨をご理解いただき、ご参加とご協力をいただきました、参加者の皆さまに心よりお礼申し上げます。文化財保護基金室では、今後もこのような研修講座を開催していく予定でございます。

開催実績[PDF40KB]

皆さまのご参加、本当にありがとうございました。