祇園祭・山鉾巡行の歴史と文化を紹介

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▲放下鉾 前懸 小花文様 大花周縁額 フランス捺染(重要有形民俗文化財)yamaboko2
▲『諸国年中行事大成』

 祇園祭は、蔓延する疫病を防ぐ目的で貞観5年(863)に催された御霊会に始まるとされます。もともと朝廷や貴族の祭祀として執り行われていた祇園怨霊会は、時代の変遷と共にさまざまな要素が加えられるようになりました。それと共に、祭りの担い手も経済力をつけてきた町衆へと移り変わってゆき、室町時代には巨大な山鉾が次第に姿をあらわすようになったのです。祇園祭に登場する山鉾風流には、巨大な鉾や故事来歴の場面を再現した山などがあり、それぞれの山や鉾には、美しく由緒もある懸装品が数多く用いられ、国内はもとより遠く東アジアや中近東、そしてヨーロッパの美術工芸の粋が集結しています。
 京の歴史の移り変わりとともに現代まで連綿と受け継がれてきた祇園祭は、京都だけでなく日本を代表する祭礼として名高いものであり、絢爛豪華な懸装品で装飾された山鉾は「動く美術館」とも称され国の重要有形民俗文化財に指定されているほか、ユネスコの世界無形文化遺産にも登録されています。今年、平成26年度の祭りでは、大船鉾が150年の時を経て復興され、また後祭巡行が49年ぶりに復活します。
 今回の展示では、祇園祭における山鉾の歴史や文化について、江戸時代の古記録なども展示しながら、その魅力を紹介すると共に、悠久の歴史の流れと共に変わる祇園祭と、その中でも変わらず受け継がれてきた祇園祭をめぐる文化についてもお伝えしてゆきます。

大船鉾の復興と後祭山鉾巡行の復活

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▲復活した大船鉾の本体

 大船鉾は、祇園祭山鉾巡行の後祭の殿を務める鉾でしたが、元治元年(1864)の禁門の変における大火で罹災し、本体を焼失してしまいました。しかし、大船鉾を出していた四条町の人びとは、残された懸装品などを守りつづけ、平成9年(1997)には囃子を復活させ、一昨年からの唐櫃巡行を経て、今年、実に150年ぶりに鉾の復興がなったのです。
 この大船鉾の復活に合わせて、今年は後祭の山鉾巡行が執行されます。後祭の復活は、昭和41年(1966)の前祭・後祭合同化以来49年ぶりのことで、7月17日の前祭巡行と7月24日の後祭巡行という、半世紀前の姿がよみがえります。

会期

平成26年6月19日(木)ー8月3日(日)
月曜日休館(祝日の場合は開館、翌日休館)

主な展示品

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▲月鉾模型

・放下鉾 後懸 メダリオン中東蓮花葉文様・インド横織絨毯 (重要有形民俗文化財)
・放下鉾 前懸 小花文様 大花周縁額 フランス捺染 (重要有形民俗文化財)
・『祇園御霊会細記』
・『諸国年中行事大成』
・月鉾模型

*展示資料は都合により変更する場合がございます

関連事業

ぶんぱく京都講座
平成26年7月5日(土)
「京都・祇園祭の物語 ~かわるまつり・かわらないまつり~ 」
事前申し込み必要。参加料500円(資料代)
(ただし、総合展示入場券[半券可]が必要)